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ブランドバッグが「小さなポーチ」?…野党「KBSは広告代理店に転落」

登録:2024-02-08 09:51 修正:2024-02-08 14:12
7日午後、ソウル駅の待合室で、市民がKBSで録画放送されている尹錫悦大統領の特別対談を視聴している/聯合ニュース

 7日夜に韓国放送(KBS)で放送された尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の特別対談について、野党は「傲慢が天を突く」(共に民主党)、「一抹の責任意識も省察もない『寝言の60分』だった」(改革新党)、「公共放送が大統領一人の広告代理店になってしまった」(新しい未来)と一斉に批判した。

 この日、アンカーのパク・ジャンボム氏が司会を務めた特別対談「大統領室を訪ねる」の放送後、野党は一斉に論評を発表して尹大統領を批判した。民主党のクォン・チルスン首席報道担当は論評で「ついに大統領の謝罪はなかった。国民に対する謝罪と徹底した捜査を求める民意に対する大統領の傲慢なコミュニケーション不在には、もどかしさが抑えきれない」と批判した。キム・ゴンヒ女史の「ブランドバッグ授受」について「大統領と大統領夫人が人に対して冷淡に接するのは難しい」との趣旨の発言をしたことに対する皮肉だ。

 改革新党のイ・ギイン首席報道担当も「国民が期待したのは一抹の省察だった。『誠意を断れなかったことで起きたこと』へと矮小(わいしょう)化しようとの振舞いに、なぜ恥ずかしさを感じるのは常に国民の側なのかと嘆かざるを得ない」と批判した。同氏はまた、尹大統領が支持率の低さについて「全世界の他の首脳の支持率も大きく低下している」と答えたことに対して、「何とか現実を回避しようとする姿勢に、見守っていた国民は、サッカーのアジアカップでゴールチャンスを逃したかのように頭を抱えて嘆いた」と論評した。改革新党のイ・ジュンソク代表はフェイスブックに「検事時代の大統領が今の大統領夫人と家族に対する物差しで捜査をおこなっていたとすれば、絶対にスター検事尹錫悦は存在しなかっただろう」と皮肉った。

7日午後、ソウル駅の待合室で、市民がKBSで録画放送されている尹錫悦大統領の特別対談を視聴している/聯合ニュース

 対談が尹大統領の考えを一方的に宣伝するやり方で展開されたことに対する批判も強い。新しい未来のキム・ヒョウン先任報道担当は論評で、「尹錫悦大統領の特別対談は、多くの金を使って興行に惨敗した退屈な90分の映画を1本見たように感じる」とし、「国民は眼中にない尹錫悦大統領と、大統領一人の広告代理店になり下がった公共放送を見なければならない国民は挫折する」と批判した。キム報道担当は「『大統領室を訪ねる』という対談のタイトルからして、この対談の意図をあらわにしている。大統領の国政哲学や政策は見えないし、公共放送は『歩いて大統領室の中へ』を撮った(KBSの『歩いて世界の中へ』を意識したもの)」と述べた。

 尹大統領の人間的な面を強調すると同時に、敏感な質問は自制したKBSの態度に対しても批判が出ている。改革新党は「ブランドバッグをブランドバッグと呼べず、歯を食いしばって『小さなポーチ』と表現する司会者の姿が哀れだ」(イ・ギイン首席報道担当)と皮肉った。

オム・ジウォン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/assembly/1127744.html韓国語原文入力:2024-02-08 00:26
訳D.K

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