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駐日米国大使「『トランプの帰還』が現実となっても韓米日連携は持続」

登録:2023-12-06 06:24 修正:2023-12-06 07:48
エマニュエル駐日米国大使インタビュー
ラーム・エマニュエル駐日米国大使が5日、東京の米国大使館で韓日記者団とインタビューを行っている//ハンギョレ新聞社

 ラーム・エマニュエル駐日米国大使が5日、東京の米国大使館で韓日記者団に対し「米国と韓国、日本の安全保障上の利益はキャンプデービッドで具体化されたものであって、3カ国の指導者だけに依存しているわけではない」と述べた。来年の米国大統領選挙で「トランプの帰還」が現実化し、韓日の政治的変化、歴史問題があっても、韓米日の連携は長期的に持続すると強調したのだ。

 エマニュエル大使は、今月8~9日にジェイク・サリバン米大統領補佐官(国家安全保障担当)がソウルを訪問し、韓米日3カ国安全保障担当高官会議が開かれるなど、8月のキャンプデービッド韓米日首脳会談以降、約3カ月ぶりに首脳間対話だけでなく軍事・経済分野で3カ国の多様な協力が進展していると語った。また「韓米日の連携が3カ国のDNAに内蔵され定着すれば、3カ国でどんな政治的変化があっても簡単には変わらないだろう」とし、このような状況が3カ国すべてにとって自国の利益に合致するためだと述べた。

 韓米日の連携が朝中ロの協力を加速化させ、朝鮮半島の情勢に負担になっているという指摘に対しては、「習近平主席と中国外務省、安全保障担当者たちは、ロシアと北朝鮮の間で起きていることを快くは思っていないだろう」とし、朝中ロの3カ国協力には限界があると反論した。「米国と日本、韓国は戦略的利害関係と国際的ルールを共有しているが、中国とロシア、北朝鮮はそうではない」ということだ。

 北朝鮮の核問題が悪化しているのに、具体的な解決策が見当たらないという質問には、ロシアにきちんと責任を問うことが重要だと答えた。エマニュエル大使は「ロシアはウクライナに侵攻し、国連憲章に違反しただけでなく、北朝鮮の核問題に関する国連安保理決議に違反し、制裁の信頼性を損ねている」とし、来年1月から韓国が国連安保理の理事国に加われば、韓米日が国連安保理制裁と関連してよりいっそう協力できるようになると述べた。

 韓日の歴史問題については「アウトサイダーとして、(これに)触れるのは控えたいと思う」としながらも、「米国が常にそばで役割を果たすことはできるが、韓国と日本が米国を通さずに直接対話した方が望ましいと思う。過去の歴史問題を解決するためには持続的な努力が必要だ」と語った。

 また「新型コロナウイルス感染症によるパンデミック(Covid)、ロシアのウクライナ侵攻をはじめとする紛争(conflict)、中国とロシアの経済的強圧(coersion)などの『3C』がここ数年間世界を大きく変えた」とし、ロシアと中国に対する懸念を強調した。経済的には過去30年間にわたり最優先事項だった費用と効率性の重要性が低下し、政治的安定と持続性、エネルギーとデータの安全保障が重要になっているとし、中国との経済関係もこのような側面を考慮すべきだと話した。

 バラク・オバマ政権の初代ホワイトハウス秘書室長を務めたエマニュエル大使は、昨年初めから駐日米国大使として韓米日協力で重要な役割を果たしている。

東京/パク・ミンヒ論説委員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/diplomacy/1119176.html韓国語原文入力:2023-12-06 02:30
訳H.J

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