原文入力: 2009-01-22午後11:33:58
検察・警察捜査に見る惨事の瞬間
篭城者 “警察が柱を抜いて…引火物質集まり危険な状況”
コンテナ望楼打撃…最初の火災は水大砲で鎮火
ノ・ヒョンウン記者
←龍山惨事 屋上望楼内部図
‘龍山惨事’に対する検察捜査が進展し、6人の命を奪った事件当日漢江路2街南一堂ビルの内部事情が少しずつ明らかになっている。当時の状況を時間別に記録した警察内部状況報告書と検察調査結果,また当時現場にいた人々の陳述を総合して、20日明け方果たしてどんなことが起きたのかを再構成した。
警察の鎮圧作戦が始まった時刻は20日明け方6時30分、警察特攻隊が建物に進入し階段バリケードを除去し始めた。5分後の35分頃、警察特攻隊員13人を乗せた最初のクレーンが屋上に上がり鎮圧作戦を始めた。5階にいた篭城者30人余りがシンナーなどをばらまき抵抗して望楼に待機していた篭城者なども警察が乗ったコンテナに火炎瓶を投げるなどの抵抗を始めた。建物を通じて上がった警察は6時50分頃バリケードを片づけ4階まで進入した状態であった。この時、用役らも廃タイヤを焼いて煙を上に上げる一方、槌などで壁をたたいて篭城者などを共に威嚇した。
6時55分頃、2次コンテナで屋上に到着した警察特攻隊が外部ヵら望楼を揺さぶり始め、内部篭城者たちは門を閉めたまま抵抗した。コンテナが降りて望楼にぶつかり望楼はすでに相当な衝撃を受けた状態であった。建物内部に進入した警察は同時刻4階を掌握し篭城者15人を検挙した。
7時10分頃、望楼内で火炎瓶が原因と推定される最初の火災が発生したが、これはまもなく警察の水大砲で鎮火し、同時刻に警察は5階進入路を解体し5階を掌握した。7時20分頃、屋上と望楼周辺を完全掌握した警察は閉ざされていた望楼出入り口を取り壊し始め、高さ10m余り,縦横6m程の大きさで内部4層に作られた望楼内に入った。この時望楼の3階には火炎瓶を作るためのシンナー20筒余りが置かれており、長期戦に備え食糧なども準備されていたことが分かった。
問題は‘バン’という音と同時に発生した7時25分の火災であった。バンと音がするやいなや、特攻隊員らは撤収したが火は継続して燃え上がった。乳化剤を添加した消防車の鎮火が始まって火が収まった時刻は7時40分が少し過ぎた時であった。結局、身の毛もよだつ惨事は7時20分から7時40分の間に発生したのだ。
この時刻、警察特攻隊員らは望楼1階から4階まで同じ位置に設置された90㎝程度の大きさの狭い階段を通じて進入を試み、篭城者などは警察に向かって鉄パイプを振り回したりレンガを投げるなど激しく抵抗した。亡くなった篭城者5人は全員望楼4階で発見され、亡くなったキム・ナムン警士は望楼2階と3階の間で発見されたことから望楼階段を間に激烈な対立があったことを察せられる。
問題の20分に対する篭城者らの証言はもう少し具体的だ。彼らは「警察特攻隊が望楼の2段目を支えていた中央の柱を抜き、,これによって2段目が陥没して崩れそうだった。その時2段目に保管していた引火物質などが中心に集まり非常に危険になった」と証言している。また「コンテナが望楼にぶつかり、望楼一部が落ち込み、このために下側出入り口が塞がれ火災が起きても脱出をできなかった」という主張も出てきている。
だが直接的な火災原因は現在としては推定にとどまる。検察は深刻な衝突過程で警察特攻隊員が2階をすぎ3階を占拠しようとする時に火炎瓶が4階から1階階段近所に落ちたと見ている。検察関係者は「正確な鑑識結果は出てこなかったが、放水車が撒いた水で薄められて流れたり篭城者がばら撒いておいたシンナーに火炎瓶の火が移った可能性が高い」と話した。望楼3,4階から1階に火炎瓶を投げて火が燃え移ったと見ているわけだ。
だが検察も「階段が連結する穴が狭いので狙って投げたと見るのは難しい」という点は認めている。篭城者などがわざと火を付けた可能性はそんなに大きくなく、警察の過失で火がついた場合もありうるという点も排除しないでいる。
ノ・ヒョンウン記者goloke@hani.co.kr