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「韓国国防長官候補は精神的日本人なのか」…不適格との声が拡大

登録:2023-09-27 00:52 修正:2023-09-27 09:09
民主党、正義党「『植民地史観』のシン・ウォンシクには国防を任せられない」
シン・ウォンシク国防部長官候補が人事聴聞会を翌日に控えた26日午前、ソウル龍山区の陸軍会館に設けられた人事聴聞会準備事務所に出勤している/聯合ニュース

 「大韓帝国が存続したからといって日帝より幸せだったと我々は確信できるのか」という4年前の発言で「親日植民地史観」の批判にさらされているシン・ウォンシク国防部長官候補について、共に民主党は「日本の侵略を正当化する人物に大韓民国の国防を任せるというのは話にならない」と述べた。

 民主党のパク・ソンジュン報道担当は26日の書面ブリーフィングで「シン候補が『大韓帝国が存続したからといって日帝より幸せだったのか』とユーチューブで公開発言していたことが明らかになった。思いつくままにとんでもない妄言を吐くのにはあきれる」とし、シン候補に国防部長官の資格はないとの立場を明らかにした。

 ハンギョレは、大韓民国守護予備役将軍団が運営するユーチューブチャンネル「将軍の声」に2019年8月14日にアップロードされた動画で、シン候補が前記の発言を行ったことを確認し、25日に報道した。シン候補はこの動画で、朝鮮をめぐって日本と覇権競争を繰り広げた清、ロシアなどに言及しつつ、「歴史にイフ(if)はないが、あの時誰が勝っていたとしても準備ができていない大韓帝国にとっては災いだった。朝鮮を継承した大韓帝国にどんな人権があったのか、個人の財産権があったのか。大韓帝国が存続したからといって、日帝より幸せだったと我々は確信できるのか」と述べている。

 またシン候補は「(日本が)我々を占領したことを憎むのはこれまでにし尽くしたし、謝罪を受けて金を受け取った。もう忘れて、二度と私たちがこのような目にあわないように富国強兵をしなければならないという教訓を得ることが重要だ」とも主張している。

 これについてシン候補側は「あの発言は私たちが外国勢力の侵略や支配にあわないように力をつけなければならないという趣旨」だとし、「韓国が植民地となった理由を我が民族内部の過ちのせいにしたり、日本の侵略責任を無視したりしたことはない」との立場を明らかにした。

 12・12(1979年の全斗煥による軍事クーデター)および5・16(1961年、朴正煕による軍事クーデター)擁護と「李完用(イ・ワニョン)は売国奴だったが仕方ない面もあった」という発言に続いて、新たな発言が明らかになったことを受け、野党はシン候補に国防部長官の資格はないとして、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領に指名の撤回を求めた。

 パク報道担当は、「シン候補は首都防衛司令官を務めたこともある予備役中将であり、大韓民国の国会議員だ。さらに大韓民国の国防に責任を取るとして国防部長官候補として立った人物だ」としたうえで「大韓民国の人だといえるのか。それとも心をあざむいて生きる精神的な日本人なのか」と語った。

 正義党のイ・ジェラン報道担当も「むけばむくほどあらわになるシン候補の妄言は、このような人物が3つ星の将軍まで務めたということに驚愕させる水準だ」とし、「軍事反乱擁護、植民地支配擁護、すでにシン候補の存在そのものが安保を脅かしていたのだ。クーデターを擁護する人物に国防を任せるということは、民主国家では起こり得ない」と述べた。

 パク報道担当は「尹錫悦大統領は、シン・ウォンシク候補の考えに同調しないのならシン・ウォンシク候補に固執する理由はない」と述べ、イ報道担当は「民主憲政秩序を否定する者に国防を任せることは絶対にできない」と述べて、尹大統領に指名撤回を要求した。

イ・スンジュン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/1110162.html韓国語原文入力:2023-09-26 14:41
訳D.K

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