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代表の逮捕同意案可決で混沌に陥った韓国最大野党…院内指導部辞任

登録:2023-09-22 06:28 修正:2023-09-22 07:17
共に民主党のパク・クァンオン院内代表などが21日、国会本会議場でイ・ジェミョン代表逮捕同意案が可決され暗い表情を浮かべている/聯合ニュース

 柏ヒョン洞(ペクヒョンドン)開発をめぐる疑惑とサンバンウルグループの北朝鮮送金疑惑で拘束令状が請求された韓国の最大野党「共に民主党」のイ・ジェミョン代表の逮捕同意案が21日、国会本会議で可決された。前日、事実上否決の指針を出したイ代表は、指導力に致命傷を負った。パク・クァンオン院内代表など院内指導部が全員辞任し、最高委員会は可決投票を「容認できない反党行為」と規定するなど、民主党は深刻な後遺症を負っている。

 国会は同日午後、本会議を開き、総投票数295票のうち賛成149票、反対136票、棄権6票、無効4票でイ代表の逮捕同意案を可決した。可決定足数(出席議員過半数の148票)をわずか1票上回っての可決だ。可決を党方針に決めた与党「国民の力」(110人)と「正義党」(6人)、「時代転換」(1人)、「韓国の希望」(1人)、国民の力出身の無所属議員(2人)が全員賛成したと仮定すると、表決に参加した民主党議員167人のうち29人が賛成に回ったものと推定される。棄権・無効まで含めれば39人まで離脱したものとみられる。表決に先立ち、パク・クァンオン院内代表は「党を統合的に運営する」というイ代表の意志を伝え、逮捕同意案の反対を訴えたが、「可決派」を引き留めることはできなかった。逮捕同意案の可決によって、イ代表の拘束の可否は裁判所の拘束前被疑者尋問(令状実質審査)で決まることになった。

 イ代表の逮捕同意案が可決されると、民主党は極度の混沌に陥った。イ・ソヨン院内報道担当は「非常に驚くべきことであり、衝撃的」だとし、「数回反対を呼びかけたのに、他の結果が出て残念だ」と語った。以後招集された党緊急議員総会では、可決票を投じた議員たちに対する糾弾が相次ぎ、「離反を防げなかった」として院内指導部の責任を問う声もあがった。

 その後、非公開の最高委員会後、深夜に開かれた2回目の議員総会では、パク院内代表と院内指導部が全員辞任した。チョ・ジョンシク事務総長とその傘下の政務職党役員らも辞意を表明した。イ・ソヨン院内報道担当は「表決の結果が指導部の議論、要請、説得と異なる方向に出たため、そのすべての状況に責任を取るため」だと説明した。

 党最高委は同日午後11時50分頃、文書で立場を表明し「本会議可決投票は容認できない明白な反党行為」だとして、逮捕同意案の否決に参加しなかった議員たちを批判した。

 同日の本会議では、民主党が発議したハン・ドクス首相の解任建議案も賛成175票(反対116票、棄権4票)で可決された。首相解任建議案が可決されたのは憲政史上初めて。しかし、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領がこれを受け入れる可能性は                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                               ほとんどない。

 国会は「ソウル市公務員スパイ捏造事件」の被害者ユ・ウソン氏を報復起訴したという疑惑が持たれている水原地検のアン・ドンワン次長検事の弾劾訴追案も可決した。

 一方、同日、イ・ギュニョン最高裁長官候補の人事聴聞特委は、イ候補の人事聴聞経過報告書を採択した。同報告書には与野党がそれぞれ「適格」と「不適格」の意見を併記した。与野党は25日の本会議で任命同意案を処理する案を協議中だ。

イ・ウヨン、カン・ジェグ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/assembly/1109608.html韓国語原文入力:2023-09-2200:57
訳H.J

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