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「妊娠中の未婚女性、空腹で…」飲食店の主は食事に仕事まで提供=韓国

登録:2023-05-04 03:56 修正:2023-05-04 06:55
「うそであっても食事を届けたと思います」 
約束どおりつけを返した客に手差し伸べる
ソウルで飲食店を経営するAさんが載せた注文要請書=オンライン・コミュニティーより//ハンギョレ新聞社

 妊娠中の未婚女性のつけ払い要請に快く応じ、仕事まで提供した飲食店の主が話題になっている。

 ソウルで軽食店を経営するAさんは4月30日、自営業者のオンライン・コミュニティーに「事実なら本当に心が痛むことだが」と題する文章を投稿した。投稿は、ある客が配達アプリで食べ物を注文しつつ「未婚で妊娠中なのだが、とてもお腹が空いている。今はお金がないので、恥ずかしいが(つけ払いを)お願いしたい。お金は来週末になる前に振り込む」とお願いしてきたという。

 Aさんは「今までこの種の注文は無数に見てきたし、応じたことはないが、『未婚』、『妊娠中』という単語の選択はうそではなさそうだという気がした」とし、「そのお客さんの連絡先を見ると、店には13番目の注文だと表示されていた」と記している。

 Aさんは「(その客の)声は、多くみてもせいぜい20代前半だった」、「(その客は、うちの店を)よく利用していたのでお願いしてみたと言い、迷惑をかけて申し訳ないと言って涙を流した」と付け加えた。Aさんは店のアルバイトに「うそだとしても、これ(注文の品)は届けてやれと言った」という。

ゲッティイメージバンク//ハンギョレ新聞社

 その後、Aさんはこの客から代金を受け取り、実際に会った後日談を語っている。Aさんは2日に同コミュニティーに投稿し、その中で「(その客が)口座番号を教えてほしいと言ってきたので教え、正常に振り込まれた」とし、「私の選択が信頼として返ってきた気分だった」と書いている。

 Aさんはまた、妻と一緒にその客の自宅を訪ねたが、すでに店に何度か来たことのある顔見知りの客だったという。現在19歳のこの客は妊娠中で、家庭の事情でオフィステルで一人暮らしをしていた。この客はアルバイトの給与がいつ入金されるか分からず、Aさんの店でつけで注文した食べ物を密閉容器に分けて保管していたという。Aさんは「(この客は)自分の空腹は赤ちゃんの空腹だから、断られたらどうしようと思って(注文書に)できるだけ可哀想に見えるように書いたという」と語った。

 Aさんはこの客に生活必需品や食べ物などを買い与え、仕事も提供した。Aさんは「1日に2時間程度のパートタイムがあるが、やってみてはどうか」と尋ね、この客は「仕事が見つからないのがいちばんの心配事だったが、やらせてくれるなら一生懸命やる」と答えたという。

 この客は衣類モデルのアルバイトをしていたが、お腹が大きくなってきたことで働くのが難しくなっていた。Aさんは「お客さんから金が振り込まれてみると、うそではなく事実だったということで気分が良かったのだが、実際に会っていろいろな事情を聞いてみると、むしろうそだった方が良かったと思った」と書いている。

 Aさんは、店を宣伝するために投稿したのではないかという疑惑については「自分の店の場所を一度も明かしたことはない。今後も明かすことはない」と述べた。

カン・ジェグ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/1090386.html韓国語原文入力:2023-05-03 15:21
訳D.K

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