日本は韓国を「グループA」(旧ホワイト国=輸出審査優待国)から除外した措置を取り消し、再指定する手続きを開始した。
日本の経済産業省は28日に発表した資料で「外国為替及び外国貿易法に基づく輸出管理を適切に実施する観点から、韓国を輸出貿易管理令別表第3の国に追加するため、『輸出貿易管理令の一部を改正する政令案』について意見募集手続を開始」することを表明した。
韓国政府は先月6日、韓日間の最大の懸案だった強制動員被害者に対する賠償問題で、韓国の日帝強制動員被害者支援財団が日本の被告企業の支払うべき賠償金を肩代わりする譲歩案を打ち出した。その後、韓国の産業通商資源部と日本の経済産業省は、互いを優待国から除外した2019年の措置の取り下げに向けた「政策対話」を開始。経済産業省はこの資料で、10~25日に実施された政策対話において「韓国の取組について、我が国と同水準の実効性を確認」したと述べた。
日本は強制動員被害者に対する賠償問題で両国関係が大きく悪化した2019年7~8月、半導体製造に必要不可欠なフッ化水素などの3物質について輸出管理厳格化措置を取るとともに、韓国をホワイト国から除外する報復措置を取った。これを受け、韓国も日本を韓国のホワイトリストから除外し、日本を世界貿易機関(WTO)に提訴している。
状況が変化したのは先月初めだった。尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権は韓日関係を改善する必要性を掲げ、強制動員賠償問題で譲歩案を打ち出し、WTOへの提訴も取り消した。これを受け、日本もフッ化水素などの3物質に対する輸出管理の厳格化措置を廃止した。続いて韓国が24日にホワイトリストに再び日本を掲載することを明らかにし、これを受け日本も同様の措置を取る手続きに突入したのだ。韓国に先に不当な報復を加えたのは日本であるにもかかわらず、韓国が先に譲歩を繰り返し、日本が重い腰を上げて呼応するという流れが続いている。