本文に移動

梨泰院雑踏事故「息子はどこに…韓国語もあまりできないのに」気を揉む外国人たち

登録:2022-10-31 05:32 修正:2022-11-01 07:41
「情報が何も見つからない」
30日午前、梨泰院惨事の行方不明者の受付が設けられたソウル龍山区漢南洞の住民センターで、ジナードさん(30)の行方不明者届を出した友人たちがセンター関係者と話し合っている=キム・ボンギュ先任記者//ハンギョレ新聞社

 「梨泰院惨事」の翌日、死傷者たちが運ばれた病院と行方不明者受付には連絡がつかなかった家族と知人を探そうとする外国人たちが次々と現れた。韓国語があまりできない人たちは「どこに行けば行方不明者情報が分かるのか」と困っている様子だった。

 30日午後、行方不明者の受付が設けられたソウル龍山区漢南洞(ヨンサング・ハンナムドン)の住民センターを訪れた50代のヒロメン・アビーさんは、「息子が梨泰院のクラブで働いているが、朝まで帰ってこなかった。心配で警察に相談すると、ここに行くように言われた。とりあえず、行方不明届を出した」と語った。18年前、コートジボワールから息子と2人きりで韓国に移住した彼女は、「家族は私たち2人だけなのに、今何をどうすればいいのか分からない。どこに行けば息子の安否が確認できるのか教えてほしい」と涙ながらに訴えた。

 同日午前、ソウル順天郷大学病院を訪れたオーストラリア人のAさんは、「友達を探しているが、どこにいるのか分からない。何の情報も見つからなかった。私の詳しい情報を病院に伝えたのに、何の情報もくれない」と涙声で語った。同日午前、友人が事故に遭ったという知らせを聞いて、ソウル新村セブランス病院の葬儀場を訪れた外国人女性2人も号泣し、困り果てた様子だった。延世大学の韓国語学堂に通うノルウェー出身の外国人学生も、今回の事故で死亡したことが確認された。亡くなった外国人学生と前日の夜に梨泰院を訪れたオーストリア同胞のKさんの身元はまだ確認されていない。

 中央災害安全対策本部(中対本)は同日午後1時現在で死亡者151人のうち141人の身元を確認したと発表した。前日(29日)に発生した「梨泰院惨事」の死亡者のうち、外国人死亡者は19人、負傷者は16人(30日午後1時現在)であることが確認された。外国人死亡者は午前6時には2人と集計されたが、中国人など韓国人と外見が似た死亡者の身元が確認され、19人に増えた。イラン、ウズベキスタン、ノルウェー出身の中でも死者が出た。米国人はいないことが確認された。外交部はハロウィーン行事で発生した人命事故状況を点検するための対策会議を開催し、死傷者の国の駐韓大使館に緊急通知するよう指示した。

 ソウル市は同日午後2時30分から、外国人も行方不明者届の受付を円滑に進められるように、日本語、中国語、ベトナム語、英語の4カ国語を120茶山コールセンター(02-2199-8664~8678、02-2199-5168、02-120)を通じて支援する。法務部も外国人死傷者の身元確認と遺族入国などを支援すると発表した。ソウル出入国外国人庁も非常対策班を構成し、外国人死傷者の身元確認、遺族・保護者入国および滞在、通訳などを支援する計画だ。

ナム・ジヒョン、チョン・グァンジュン、シム・ウサム、パク・チヨン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/1064889.html韓国語原文入:2022-10-3018:22
訳H.J

関連記事