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[3・1記念日特集] 韓-中-日歴史教科書分析 近現代史争点

原文入力:2010-02-28午後07:30:27(1769字)
中国‘3・1運動’-韓国‘南京虐殺’沈黙
日本侵略 自国被害に焦点
周辺国の歴史には言及せず

キル・ユンヒョン記者

←3・1運動に参加し鍾路で万歳を叫ぶ市民たち. 写真で構成した<韓国独立運動史>(1875~1945)

長い戦争と植民支配の傷を反映するように近・現代史に渡された韓・中・日3ヶ国教科書が見せる認識格差は広く深くなっている。

初めての衝突は伝統的東アジア秩序を崩した‘日清戦争’(1894)から始まる。日本‘東京書籍’の<新しい社会歴史>は "日本と欧米列強のアジア侵略が強化される中で朝鮮に進出しなければ日本の前途も危うくなるとして清に対抗するための軍備の強化を企てていった" と戦争背景を説明している。これに比べ、中国‘人民教育出版社’は "日本が朝鮮を征服し中国を侵略して世界を制覇しようとする夢を実現するためにソウルを占領した" と戦争理由を説明した。共に‘朝鮮侵略または支配権維持’という内心には言及していない。これに比べ韓国は‘東学農民運動’を説明する項目で日清戦争にかすめるように言及して過ぎ去り、この戦争が持つ意味と余波をほとんど理解できなくさせている。

日本侵略に対する記述を見れば、韓・中は共に自国の被害と抗日運動に焦点を置くだけで周辺国の被害にはほとんど視線を向けずにいる。中国は "(日本が)中国住民と武器を置いた中国兵士を30万人以上虐殺" したとし、南京虐殺の顛末を詳細に記述しているが、朝鮮人が受けた被害に対する言及はほとんど探すことができない。韓国も慰安婦など自国民の被害に関心を傾けるだけで、南京虐殺など中国側の被害はほとんど扱っていない。日本が3・1運動の背景と影響を比較的詳しく叙述していることとは違い、中国はこれに対する言及が全くない。

←南京で日本軍は中国人民たちを即決処刑した。中国歴史教科書は日本軍の蛮行を示すこのような写真を何枚も載せている。 <ハンギョレ>資料写真

日本は自身の侵略戦争による周辺国の被害をあまねく叙述しようと努力しながらも‘仕方ない部分もあった’というような曖昧な態度を示している。‘東京書籍’の関連記述を見れば、 "朝鮮では皇民化という名の下(中略)創氏改名を強行した" , "志願兵制度が実施され朝鮮の人々も戦争に動員された" , "日本で強制労働をした朝鮮人・中国人などの労働条件は苛酷であり賃金も低く、とても大変な生活をした" と短いものの客観的に叙述している。しかし1931年の満州事変を始め戦争に暴走する日本を説明する部分では "当時内閣は満州国を承認することに反対する態度を取ったが、1932年5月総理が海軍将校らに暗殺された。以後、政党政治は幕を下ろした" という形で戦争責任を一部過激派らに回している。また大東亜共栄圏については "アジアから欧米勢力を追い出しアジア諸民族どうしで繁栄する大東亜共栄圏を唱えた" と書き、批判的な接近をしていない。

各国の立場の違いが最も明確にあらわれるのは‘韓国戦争’に対する説明だ。敗戦後、戦争から身を退いていた日本は "(韓国戦争で)日本経済が好景気を迎え経済復興が早まった" ということに焦点を合わせている。これに比べ参戦国の一つであった中国は、どちら側が先に先制攻撃をしたかは明らかにせずに "万一我が国が出兵せず、敵が鴨緑江周辺まで入ってくるように出てくるならば国内・国際の反動気炎がより一層荒々しくなる" という毛沢東の発言を紹介するなど、中国軍参戦の正当性説明に多くの紙面を割り当てている。

最後に眼につくのは‘戦後処理’を扱う韓国・日本両国の見解だ。日本はこの問題を "大部分の国が賠償を要求しなかった。日本が侵略したアジアの国々との間でも賠償の代わりに経済協力で施行された" と記述し、日本の戦後処理が正当で常識的に終えられたという点を強調した。しかし韓国はこの問題の当事国であるにもかかわらず、1965年に締結された韓日協定に短く言及するだけで全体的に不十分という感じを与えている。

キル・ユンヒョン記者 charisma@hani.co.kr
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/407307.html 訳J.S