コロナ禍で鉄道の利用者が減ったことで、鉄道での犯罪は減少したが、電車内での性暴力はむしろ増加していたことが分かった。
国会国土交通委員会に所属する国民の力のキム・ソンギョ議員が国土交通部鉄道特別司法警察隊から2日に提出を受けた資料によると、コロナの影響が本格化した2020年の電車内の性暴力は、前年に比べ13.9%増の245件発生していた。2021年も前年に比べ22%増の299件だった。2021年の発生件数は過去5年間で最も多かった。
高速列車内の性犯罪は、2020年には14件で前年(28件)の半数に減ったが、2021年には37件で再び増えた。一般列車で発生した性犯罪は、2019年60件→2020年33件→2021年21件と減っている。
鉄道特別司法警察隊は、KTXやSRTなどの高速列車、セマウル号やムグンファ号などの一般列車、首都圏の国鉄などの電車と駅を管轄する。
列車内で発生した性犯罪の類型を見ると、人の密集する場所での醜行が2019年の105件から2020年には40%も増え148件。違法撮影は2020年の84件から2021年には142件へと69%増加していた。
コロナ禍の影響による鉄道利用者の減少に伴い、鉄道での犯罪件数は減少した。鉄道利用者は2019年に比べて2020年には28.6%、2021年には25.4%減少。鉄道犯罪は、2020年は前年より13.1%減の2198件、2021年は前年より2.8%減の2136件。
キム・ソンギョ議員は「列車内の性暴力が発生する場所と時間に集中取り締まりを行うなどの特段の対策を取り、列車が安全な移動手段になるよう努めなければならない」と述べた。