約20年前、名古屋で上演された朝鮮女子勤労挺身隊の強制動員の実状を描いた演劇「ほうせん花」が、再び日本の舞台に上がった。
日帝強制動員市民の会は8日、「今月10日~11日、名古屋市公会堂で、合唱演劇『ほうせん花2022 つなぐ記憶と継承』が3回上演される」と発表した。今回の公演は日本の市民団体「名古屋三菱・朝鮮女子勤労挺身隊訴訟を支援する会」(名古屋訴訟支援会)と「愛知・県民の手による平和を念願する演劇会」が共同で主催した。
出演陣32人は、名古屋訴訟支援会の高橋信代表など日本人と在日韓国人で構成された。被害者のヤン・クムドクさん(93)と「日帝強制動員市民の会」のイ・グゴン理事長も最後の公演の時にオンラインで出演。高橋はなさん(13)が77年前の「少女ヤンさん」役を演じるなど、13歳から86歳までのメンバーと一般市民が出演した。
演劇は朝鮮女子勤労挺身隊被害者たちの名誉回復と被害救済のため、日本政府と加害企業を相手に闘っている名古屋訴訟支援会の活動を記録したドキュメンタリー『名古屋のパボ(ばか)たち』をもとに、未来の世代に伝えたい話を中心に構成されている。名古屋訴訟支援会は1944年12月の東南海大震災の時に死亡した朝鮮人少女たちの追悼碑を三菱航空機製作所に建て、勤労挺身隊被害者に対する謝罪と補償を求める訴訟を起した。また、毎週金曜日、三菱重工業本社前で集会を開き、謝罪を求めている。2003年には「ほうせん花 朝鮮女子勤労挺身隊」というタイトルの演劇を公演し、朝鮮女子勤労挺身隊の実状を知らせた。
高橋信代表は「観客1500人を目標に、過去について知らない日本人に勤労挺身隊問題を伝ええるため、19年ぶりに再上演を企画した」と説明した。