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文前大統領の秘書室長3人全員が捜査線上に…検察政権、3カ月で前政権を3重包囲

登録:2022-08-22 10:07 修正:2022-08-22 10:40
22日から大統領記録物の家宅捜索に本格的に着手 
北朝鮮送還・西海殺害・原発など告発・捜査30人に迫る 
文前大統領の秘書室長3人全員が捜査対象に 
国民の力、文前大統領を狙い「上層部があるなら捜査を」
北朝鮮船員送還事件を捜査しているソウル中央地検、月城原発早期閉鎖過程を捜査している大田地検は、19日から世宗市の大統領記録館を家宅捜索している/聯合ニュース

 北朝鮮船員の送還、月城(ウォルソン)原発の早期閉鎖過程を捜査している検察が、22日から大統領記録物の家宅捜索に本格的に乗り出す。西海公務員殺害事件もソ・フン前国家安保室長らに対する調査を目前にしている。全て与党「国民の力」が真相調査タスクフォース(TF)を設けたか、あるいは告発した事件だが、19日の検察捜査拡大の当日、国民の力は最高検察庁に大量に追加の告発まで行った。検察の手中に告発状が積み重なり、尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権発足から3カ月余りで文在寅(ムン・ジェイン)政権の大統領府・安保ラインの中心人物のほとんどが検察に包囲された状況だ。

 北朝鮮船員送還事件を捜査中のソウル中央地検公共捜査3部(イ・ジュンボム部長)は20~21日、世宗市(セジョンシ)の大統領記録館で大統領指定記録物の閲覧・写しを製作するための事前作業を行った。捜査チームは令状執行初日の19日、大統領記録館側と家宅捜索手続き協議を行った。捜査チームは22日から、事件関係者の弁護人立ち会いのもと、大統領府国家安保室などから移管された北朝鮮送還関連資料を確認する予定だ。ソウル中央地検と同じ日に大統領記録館への家宅捜索に乗り出した大田(テジョン)地検刑事4部(キム・テフン部長)も、原発の早期閉鎖に関する記録物の確認手続きに本格的に着手する。大田地検は「22日にも引き続き家宅捜索を行う予定」と話した。

 大統領指定記録物の閲覧・確認手続きは単純ではない。2018年、ソウル中央地検が李明博(イ・ミョンバク)政権時代の国軍サイバー司令部世論操作の捜査のために同年7月中旬に始めた大統領記録館の家宅捜索は、10月中旬頃に終わった。実際に家宅捜索の手続きが行われた期間だけで2カ月ほどだ。李明博政権が移管した電子文書・非電子文書は100万件を越えるが、捜査と関連する特定キーワードを大統領記録物管理システムに一つ一つ入力しながら検索・確認・同意・要請・抽出する手続きを経なければならないためだ。2017年には朴槿恵(パク・クネ)政権のセウォル号惨事報告時間操作疑惑の捜査のために2週間にわたり大統領記録館を家宅捜索をした。当時、ソウル中央地検で前政権の大統領記録物の捜索を総括指揮した人物が、尹錫悦大統領とハン・ドンフン法務部長官だ。報告時間操作疑惑事件は今月19日、最高裁で無罪趣旨の破棄差し戻しがなされた。

 関連資料を確保できない場合、過去の朴槿恵政権時代の「2007年南北首脳会談会議録」事件のように不法削除疑惑に捜査の方向を変えることも考えられる。この事件は先月、最高裁で有罪判決が出たが、現在の北朝鮮送還事件の捜査チームはこの判例を持続的に取り上げている。

19日、月城原発早期閉鎖決定などと関連し、世宗市の大統領記録館の家宅捜索に乗り出した大田地検の関係者たちが大統領記録館に足を運んでいる/聯合ニュース

 検察の捜査方向と告発内容を見ると、3つの事件とも捜査の最終目的地は文在寅前大統領に向かっている。文前大統領の秘書室長2人を含め、30人近い人が告発されたか、すでに家宅捜索など強制捜査を受けている。公安検事出身の弁護士は「検察が大統領記録官の家宅捜索に乗り出したのは、(前政権の)大統領府の意思決定過程を調べ、文在寅の大統領府の上層部まで切り込むという意味」と話した。現在までに、北朝鮮船員送還事件に関しては、文前大統領、ノ・ヨンミン(秘書室長)、ユン・ゴニョン(国政状況室長)、チョン・ウィヨン(国家安保室長)をはじめ当時の国家情報院長、統一部長官、国防部長官などが告発あるいは捜査を受けている。西海公務員殺害事件では、ソ・フン(国家安保室長)、ソ・ウク(国防部長官)をはじめ国家安保会議事務処長や民情首席などが、月城原発早期閉鎖事件では、文前大統領、イム・ジョンソク(秘書室長)、キム・スヒョン(社会首席)など秘書室主席や補佐官、産業部長官などが告発あるいは起訴された。

 国民の力は19日、三陟(サムチョク)港の北朝鮮木造船帰順(2019年6月)、白ニョン島(ペンニョンド)北方限界線越境(2022年3月)に関連したとしてノ・ヨンミン元秘書室長など10人を新たに告発した。国民の力側は「(文前大統領を)告発の対象から除外したが、ノ・ヨンミン元秘書室長に上層部があるならば、当然検察が捜査するものと期待する」と語っている。

 ユ・ヨンミン前秘書室長までが他の事件で告発された状況なので、文前大統領が任期5年間でともにした秘書室長3人全員が検察の捜査を受けている状態だ。これに先立ち、自由韓国党(現・国民の力)は2019年3月、ユ・ヨンミン科学技術情報通信部長官(当時)の傘下機関長に対する辞任圧力を告発したが、ソウル東部地検は告発から3年たった先月になって、これに関する家宅捜索を行った。

 一方、西海公務員殺害事件を捜査中の検察は最近、この事件に関連し職権乱用容疑などで告発されたソ・フン前国家安保室長側に告発状を渡した。検察は通常、捜査に支障を与えず被告発人の防御権を保障できる時点で告発状を渡してきた。ソ前室長側は今月初めに捜査チームに告発状を要請したが、検察は捜査の支障が懸念されるなどを理由に最近まで告発状を渡していなかった。これに伴い、ソ前室長などに対する検察の直接調査が差し迫ったという分析が出ている。

カン・ジェグ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/1055578.html韓国語原文入力:2022-08-22 02:44
訳C.M

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