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「NATO首脳会議で韓米日会談の可能性も」…尹大統領夫人も同行する方向で調整

登録:2022-06-23 05:52 修正:2022-06-23 07:16
反中・反ロとの指摘に「論理の飛躍」
キム・ソンハン国家安保室長が今月22日、龍山の大統領室で北大西洋条約機構(NATO)首脳会議に関する記者会見を行っている=大統領実写記者団//ハンギョレ新聞社

 尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が29~30日、スペインのマドリードで開かれる北大西洋条約機構(NATO)首脳会議に出席し、北朝鮮の核問題をテーマに3分間演説を行う。大統領室は「同期間『安保協力』をテーマに韓米日首脳会談が開かれる可能性がある」と明らかにした。

 キム・ソンハン国家安保室長は22日、龍山(ヨンサン)の大統領室で記者会見を行い、「尹大統領のNATO会議への出席は、自由民主主義に基づいた価値連帯の強化、包括的安全保障基盤の構築、新しい安全保障問題への対応の模索という意味がある」とし、「北朝鮮の核問題と関連した韓国政府の立場を説明し、参加国の広範囲な支持を確保できるだろう」と述べた。

 尹大統領は今回の会議期間中、原発や半導体、再生可能エネルギー、防衛産業などをテーマに10カ国余りと2カ国間会談を計画している。大統領室関係者は「10カ国と2カ国間会談を調整しており、韓米日首脳会談の可能性もある」としながらも、「韓日首脳会談は現在としては全く予測できない」と述べた。同関係者は、韓米日首脳会談に関連し、「安全保障分野の協力に焦点を当てざるを得ない」とし、「韓米日安全保障協力の唯一のターゲットは、北朝鮮と北朝鮮の核問題だ。韓米日安保協力の焦点もそれに合わせられるだろう」と述べた。

 韓国首脳が米国と欧州主要国の安全保障同盟であるNATO首脳会議に出席するのは今回が初めて。大統領室は今回の会議出席を機に、NATO本部が設置されたベルギーのブリュッセルに「駐NATO代表部」を新設する計画も明らかにした。駐NATO大使はユン・スング駐ベルギー・欧州連合(EU)大使が兼任する予定だ。

 中国はこれまで韓国や日本などがNATOと協力を強化することを警戒してきたため、今回のNATO代表部の新設に対しても反発する可能性がある。今年5月初め、韓国がアジア国家の中で初めてNATOサイバー防衛センターに公式加盟したことを受け、中国官営の「グローバルタイムズ」は論評で「米国主導のNATOがサイバー防衛領域で中国とロシアを抑制するためのチェス盤に韓国を引き入れた」として、「NATOがサイバー防衛を朝鮮半島、ひいてはインド太平洋地域まで拡大し、地政学的問題で西側が干渉する足掛かりを作った」と主張した。

 大統領室関係者は、尹大統領のNATO首脳会議への出席などを「反中・反ロ政策への転換」と捉える見方に対し、「平和と自由が脅かされているため、それに対処することを反中というのは論理の飛躍」だと反論した。また別の関係者は「包括安保の面からネットワークを拡大するため出席を決めた」と説明した。

 一方、尹大統領がNATO首脳会談に出席する際、夫人のキム・ゴンヒ女史も同行するものとみられる。大統領室関係者は「公式の配偶者プログラムにできるだけ出席する方向で検討中」だと話した。

キム・ミナ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/1048096.html韓国語原文入力: :2022-06-23 02:46
訳H.J

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