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朴前大統領、入退院を繰り返した1736日間の収監…国政壟断から赦免まで

登録:2021-12-25 05:49 修正:2021-12-25 06:47
2017年9月、ソウル中央地裁で開かれる公判に出席するため、護送車から降りて法廷に向かう朴槿恵前大統領/聯合ニュース

 国政壟断事件などで懲役22年の判決を受け収監中だった朴槿恵(パク・クネ)前大統領が24日、特別赦免・復権され、31日0時から自由の身となる。2017年3月31日に拘束されて以来、1736日ぶりの釈放だ。朴前大統領は、文在寅(ムン・ジェイン)大統領に感謝の意を表した。

 朴前大統領の弁護人であるユ・ヨンハ弁護士は24日正午ごろ、ソウル江南区(カンナムグ)のサムスンソウル病院前で、取材陣に対し、同日午前に発表された特別赦免と関連した朴前大統領の立場を代理発表した。ユ弁護士は「(朴前大統領が)『大変ご心配をおかけして、国民の皆さまに申し訳ない。また、変わらぬ支持と声援を送ってくださったことに感謝する。困難が多かったにもかかわらず赦免を決めて下さった文在寅大統領と政府当局にも深い謝意を表する。病気の治療に専念し、近いうちに国民の皆さまに直接お礼を申し上げたい』と話していた」と述べた。朴前大統領は先月22日、肩や腰の痛みなどの治療を受けるため、ソウル江南区のサムスンソウル病院に入院し、治療を受けている。

 朴前大統領が国政壟断事件で拘束されたのは2017年3月31日。同月10日、憲法裁判所の満場一致意見で罷免された直後だ。検察は同年4月17日、朴前大統領を職権乱用権利行使妨害と強要、収賄などの容疑で起訴した。在任中、チェ・ソウォン(チェ・スンシルから改名)氏と共に大企業を相手にミル財団などの出資金を強要し、サムスンからチェ氏の娘チョン・ユラ氏に対する乗馬支援などの賄賂を受け取った疑いだ。

 朴前大統領は一審で懲役24年、罰金180億ウォン(約17億3千万円)を言い渡された。二審では追加で賄賂の疑いが認められ、懲役25年、罰金200億ウォン(19億3千万円)へと刑が重くなった。しかし、最高裁判所(大法院)全員合議体は2019年8月、裁判をやり直すべきとの趣旨で事件を破棄し、差し戻した。公職選挙法によって特定犯罪加重処罰法上の賄賂容疑は分離宣告されるべきという理由からだ。

 検察は朴前大統領に対し、2018年に国家情報院(国情院)から特殊活動費36億5千万ウォン(約3億5千万円)を受け取った容疑を適用して追起訴した。これと関連して一審は国庫損失容疑を有罪とする一方、収賄容疑は無罪と判断し、懲役6年、追徴金33億ウォン(約3億2千万円)を言い渡した。二審は国情院長が会計関係の職員ではないと判断し、懲役5年に追徴金27億ウォン(約2億6千万円)を言い渡した。しかし、最高裁は翌年、国情院長が関連法上の会計関係の職員であるとして、国庫損失罪を適用すべきだという趣旨で破棄し、差し戻した。

 その後、破棄差し戻し審は昨年7月、二つの事件を併合審理し、朴前大統領に懲役20年、罰金180億ウォン(約17億3千万円)を言い渡した。最高裁は今年1月14日、原審を確定した。朴前大統領は第20代国会議員総選挙当時、セヌリ党(国民の力の前身)の公認に介入した容疑で、2018年11月に懲役2年が確定した。

 朴前大統領は収監期間中、入退院を繰り返した。今年2月には新型コロナウイルス感染症の濃厚接触者に分類され、病院に3週間入院し、7月20日には肩の手術部位の診療などのため、ソウル聖母病院に入院して1カ月間治療を受けた。先月22日には持病の治療のためにサムスンソウル病院に入院した。

チョン・グァンジュン、カン・ジェグ、パク・ジヨン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/1024685.html韓国語原文入力:2021-12-24 19:29
訳H.J

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