城南(ソンナム)都市開発公社のキム・ムンギ開発第1処長が21日午後8時30分ごろ、公社1階の処長事務室で遺体で発見された。
京畿道盆唐(プンダン)警察署はこの日、キム処長が遺体で発見され、調査中だと明かした。キム処長と連絡がつかなかったため事務室を訪ねた職員がキム処長を発見し、警察に通報した。発見当時、開発第1処の事務室の職員たちは全員が退社していた。キム処長は開発第1処事務室の中に設けられた処長室で発見された。
公社の関係者によると、「キム処長の家族から夜8時15分ごろ連絡があったため、別の部署の職員が処長室へ行ったところ、処長を発見した」という。キム処長が亡くなる約20分前、キム処長の家族も「出勤後、連絡が取れない」として警察に失踪届けを出していた。
死亡したキム処長は、大庄洞(テジャンドン)開発事業に関して検察と警察に参考人として呼ばれ、調査を受けていた。検察と警察の協議によって、大庄洞特恵疑惑に関する事件はすべて検察に移送された。京畿南部庁の大庄洞捜査チームの関係者は「キム処長は参考人として一度呼んで調査したが、事件に関連して立件されたりした事実はない」と述べた。検察も「捜査対象ではなかった。今月9日に参考人として調査を行った後は、追加召喚などの計画はなかった」と明らかにした。
キム処長は、大庄洞開発事業の優先交渉対象者の選定業務を担当していた部署で勤務し、評価委員としても参加していた。大庄洞開発事業のために設立された特殊目的法人「城南の庭」の公社枠の社外取締役でもある。
キム処長は、身柄を拘束された同公社のユ・ドンギュ元企画本部長とともに、事業協約書から超過利益返還条項を削除した疑惑について、検察と警察の捜査を受けてきた。警察は、犯罪である疑いなどがないことから、キム処長が自殺したと見て、正確な死亡の経緯を調べている。
キム処長の上司だった同公社のユ・ハンギ元開発事業本部長(死亡時は抱川(ポチョン)都市公社社長)も、10日に京畿道高陽市(コヤンシ)の自宅近くのマンションの花壇で遺体で発見されている。ユ元本部長は3枚の紙に書かれた遺書も残したが、遺族が公開を望んでいないという。
一方、この日午後、大庄洞開発特恵疑惑を捜査するソウル中央地検の専門捜査チーム(チーム長:キム・テフン)は、同公社のチョン・ミニョン元戦略事業室長(弁護士)を特定経済犯罪加重処罰などに関する法律違反(背任)、不正処置後の収賄、および犯罪収益隠匿の規制および処罰などに関する法律違反の疑いで在宅起訴した。チョン弁護士は、ユ・ドンギュ元本部長や「火天大有資産管理」の大株主であるキム・マンベ氏、ナム・ウク弁護士らと共謀し、大庄洞開発の収益分配構造を民間に有利に設計し、城南都市開発公社に損害を与えた疑いがもたれている。死亡したキム処長は職制上、チョン弁護士の上官だった。