原文入力:2009-01-18午後09:28:54
北 “対南全面対決態勢” 背景と展望
イ・ジェフン記者カン・ジェフン記者
北朝鮮人民軍総参謀部がスポークスマン声明を通じて、対南全面対決態勢進入宣言したことと関連して、合同参謀本部が全軍の対北警戒態勢を強化した18日午後、京畿,坡州市(パジュシ)統一大橋入り口に障害物が幾重にもたてられている。 坡州/カン・ジェフン選任記者khan@hani.co.kr
北朝鮮が17日発表した‘朝鮮人民軍総参謀部スポークスマン声明’のメッセージは比較的単純で明確だ。「イ・ミョンバク政府は6・15および10・4宣言を尊重し対北政策を変えなければならない。そうしないならば対決と軍事的衝突が避けられず、その場合南側の損害が大きくなる」という警告だ。南北間軍事的衝突にともなう韓半島情勢悪化および南北関係断絶により北側が受ける打撃より‘経済危機’克服に没頭している南側が国家信任度下落などで、より大きな打撃を受けるほかはないという威嚇でもある。また‘チキンゲーム’宣言でもあるわけだ。
MB 対北政策転換なければ軍事的衝突不可避‘警告’
大統領府側 “軍事状況ではない…落ち着いて対応すれば良い”
専門家 “単純で見えすいた脅しではない実際行動予告として受けとめねば”
北側は昨年4月1日‘<労働新聞>論評院の記事’で「10年前アジアを襲った金融危機で‘国家破産’状態に陥った南朝鮮が生き返ることができたのも6・15時代があったため」として、イ・ミョンバク大統領が‘経済再生’に成功しようと思うなら南北関係改善の切実だということを遠まわしに強調したことがある。
特記するべきことは、今回の声明発表主体と形式,対象がすべて異例的で程度が高いという点だ。
人民軍総参謀部スポークスマン声明発表は2000年6月の南北首脳会談以来初めてだ。さらに官営<朝鮮中央通信>報道員(アナウンサー)が人民軍や外務省などの声明・談話を代わりに読む慣行を破って、‘軍服姿の総参謀部スポークスマン’がテレビ画面に直接姿を表わした。北側人民軍の‘意志’がそれだけ毅然としていることを強調しようとする象徴的ジェスチャーだ。北側はまた去る2日、イ大統領が新年国政演説で「新年早々から協力では南北関係を改善できないとためらいなく公言した」とし、これを「民族的和解と団結に対する露骨な否定であり、6・15統一時代の流れに逆行する公然たる対決宣言」と規定した。「北韓は韓国内葛藤を煽る旧態から脱皮しなさい」というイ大統領のいわゆる‘北韓変化論’または‘毅然とした対処’を前面に出した‘南北関係傍観戦略’に対する攻勢の性格を帯びていると見ることができる。
軍事的衝突の危険と関連して注目される点は、北側が‘朝鮮人民軍総参謀部の原則的立場’と明らかにした「祖国が統一されるその日まで朝鮮西海には不法無法の‘北方境界線’ではなく、ただ我々が設定した海上軍事境界線だけが存在することになる」という主張だ。北方境界線(NLL)を認めないし、その過程で西海上軍事的衝突も辞さないというメッセージだ。
これに対して大統領府高位関係者は18日「実際北韓で軍事的状況がある訳ではない」として「落ち着いて対応すれば良い」という反応を見せた。だが国策研究機関の研究員は「単純で見えすいた脅しではなく実際行動の予告と受けとめて対応しなければならない」と注文した。キム・ヨンチョル ハンギョレ平和研究所長は「政府は政策を切り替えないだろうし、北側は警告を実行に移すだろう」として「昨年12月、開城工業団地事業悪化の時のように悪循環を繰り返しかねない」と話した。
複数の専門家たちは、北側の今回の声明発表には南北間緊張高揚を通じて、来る20日にスタートするオバマ,米国行政府の‘関心を引くこと、及び北側体制内部の結束強化の意図も一部含まれていると見られると解説した。
イ・ジェフン記者nomad@hani.co.kr