キム・チャンリョン警察庁長の独島訪問に対して日本が韓国政府に抗議した中、警察庁は公式の立場は表明していないものの、「独島に勤務する警察官を激励するための内部の非公式行事だった」との立場を示している。
18日の本紙の取材を総合すると、キム庁長は16日午前にヘリで独島を訪問し、現場の警察官たちと会った。島しょ僻地に勤務する警察官を激励するために、独島と鬱陵島(ウルルンド)を訪問するという日程だった。警察庁は訪問日程を調整する過程で、外交部の実務者たちとのみ内容を共有したという。警察庁の勤務者を激励するための内部の非公式行事と判断した警察庁は、外交部や大統領府などの関係省庁との事前調整なしに日程を進めたという。メディアに報道資料を配布したり、写真を公開したりもしていない。警察の関係者は、「島しょ僻地で苦労している警察官を慰問、激励しに行ったもの。庁長は5月に可居島(カゴド)を訪問するなど、島しょ部を訪問してきた」と語った。
警察は、今年初めに全ての独島警備隊員が一般の警察官となったことから、庁長の訪問の必要性があったとの立場だ。独島の警備は主に戦闘警察や義務警察などの人員が担ってきたが、今年3月の義務警察制廃止に伴い、今年から20人あまりの隊員全員が一般の警察官に変更されている。
警察庁長が独島を訪問するのは、2009年のカン・ヒラク警察庁長(当時)以来12年ぶり。先月21日の「警察の日」76周年には、イ・ヨンサン慶尚北道警察庁長が独島警備隊を訪れ、警備隊員を激励している。
しかし、キム庁長の独島訪問の当日に日本政府が遺憾の意を表明し、17日(現地時間)午後にワシントンの米国務省で開かれる予定だった韓米日3カ国の外務次官による共同記者会見が突如中止となったことで、韓日の緊張が高まっている。