17日(現地時間)午後、ワシントンの米国務省庁舎で開かれる予定だった韓米日3国の外交次官の共同記者会見が突然取り消され、米副長官の単独記者会見に変更された。16日のキム・チャンニョン警察庁長の独島訪問に日本が強く抗議したことで起きた変更だとみられる。
チェ・ジョンゴン外交部第1次官、ウェンディ・シャーマン米国務副長官、森健良日本外務事務次官はこの日、国務省庁舎で3者会議を行った後、午後2時に共同記者会見を行う予定だった。3カ国の記者も事前の公示により共同取材団を組み、会見場に出席した。
しかし、会見の約1時間前に「シャーマン副長官の単独記者会見に変わった」という話が韓国記者団に伝えられた。米国側が駐米韓国大使館のチャンネルにこのように伝えたという。
会見予定時間の午後2時、実際に一人で会見場に現れたシャーマン副長官は「これまでそうだったように、日本と韓国の間に引き続き解決しなければならない一部の両国間の意見の相違があった」とし「この意見の相違のうちの一つが、今日の会見形式の変更につながった」と述べた。シャーマン副長官は、共同記者会見の見送りはこの日の3者会議とは無関係だとし、3国はこの日非常に建設的な会議をしたと強調した。
3国共同記者会見が見送られた具体的な理由はすぐには公開されなかった。しかし、日本がキム・チャンニョン警察庁長の独島訪問に対して、日本政府レベルで強く抗議したことと関連があるといわれている。キム庁長は韓国時間の16日、現場の状況点検と警備隊員の激励のために独島を訪問した。これに対して松野博一官房長官は記者会見で、「上陸が事実であれば、到底受け入れることはできず、極めて遺憾だ」とし、韓国政府に厳重抗議したと明らかにした。
この日の韓米日3国の外交次官会議は、今年7月以来4カ月ぶりに開かれたもの。3国が終戦宣言などの朝鮮半島平和プロセスをはじめ、インド太平洋およびグローバル懸案での協力強化などを模索する会議だ。しかし、歴史と領土をめぐる韓日両国の深い不信と対立が同日ワシントンで噴出し、3国間協力のムードは色あせた。
一方、シャーマン副長官はこの日の会見で、韓米間の終戦宣言協議に関する質問に「終戦宣言について短く答える。米国は韓国、日本、他の同盟およびパートナーとの協議に非常に満足している」とし「続く協議を待ちわびている」と述べた。
同副長官は、終戦宣言についての韓米の意見の相違が解消されたのかに関するさらなる質問に対し、韓国、日本と調整していると繰り返しつつ「私たちが共に協議・調整するとき、常に平和と安定において各国そして全世界の利益を保障する良い結果を導き出すと信じている」と述べた。
チェ次官は14日のワシントンへの到着時に記者団に対して、終戦宣言について「近いうちに良い結果が出そうだ」と語っている。シャーマン副長官はこれについての質問には答えなかった。