来年2月に北京冬季五輪を控えた中国で、新型コロナワクチンの追加接種(ブースターショット)が本格化している。中国の累積ワクチン接種回数は22億回を超えた。
官営「グローバルタイムズ」は11日、「北京五輪開幕が4カ月余り先に迫る中で、中国防疫当局が必須人員に対する追加接種の速度を上げている」として「地域レベルの追加接種もはずみをつけている。東部の安徽省と福建省、東北部の黒龍江省、中部の河北省、南部の広西チワン族自治区と海南省など中国全域31カ所の省級地域(省、市、自治区)のうち9カ所の地域ですでに追加接種が始まった」と伝えた。
先月中旬、広東省の汕尾市で新型コロナワクチンの2回目の接種終了から6カ月以上過ぎた18~59歳の住民を対象に追加接種を始めた後、河南省と浙江省などに広がり始めた。インターネットメディア「澎湃新聞」は、「今月8日以降、安徽省の合肥、阜陽、蕪湖などで地域防疫当局が相次いで公告文を出し、2回目の接種から6カ月以上過ぎた住民を対象に追加接種に入ることにした」と伝えた。
先月10日の陽性判定者発生後に住居団地を封鎖した福建省も、新型コロナの拡散傾向が沈静化すると、9日と10日に晋江と廈門で追加接種を始めた。「中国青年報」は、「晋江では今月20日までにハイリスク群に対する追加接種を終える計画」とし「廈門では必須人員のみならず12歳以上のすべての年齢を対象に追加接種を進めることになるだろう」と伝えた。
これに先立って中国国家衛生健康委員会は8月27日に記者会見を行い、2回目の接種から6カ月が過ぎた住民を対象に追加接種を始める意向を明らかにした。特に、外国人との接触が頻繁な税関や移民当局関係者、隔離病棟勤務の医療スタッフ、海外から入国した感染者の指定病院勤務者などをハイリスク群に分類し、追加接種の優先対象に指定した。衛生健康委側は「9日現在、中国全域で接種を終えた新型コロナワクチンは、合計22億2012万回余りに達する」と明らかにした。