キム・ヨジョン朝鮮労働党中央委副部長は25日、「公正性と互いに対する尊重の姿勢が保たれた時、北南首脳会談も建設的な論議を経て体裁を整えて解決されうると思う」と述べた。
キム・ヨジョン副部長は25日夜に「朝鮮中央通信」で発表した「談話」で「公正性と互いに対する尊重の姿勢が保たれた時にのみ、初めて北南間の円滑な意思疎通が実現できるはずであり、ひいては意義ある終戦が時機を逸せずに宣言されることはもちろん、北南共同連絡事務所の再設置、北南首脳会談のような関係改善の諸問題も、建設的な論議を経て、早期に一つ一つ有意義に、体裁を整えて解決されうると思う」と述べた。
ただし、キム副部長は「これはあくまでも個人的な見解だということを必ず明らかにしておきたい」と述べた。談話で明らかにした内容は、韓国の態度と反応によってはいつでも撤回しうると強調したわけだ。しかし北側の体制の特性上、「北南首脳会談」は金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の「事前の同意」なしには口にできないため、「個人的な見解」という「予防線」を額面通りに受け取る必要はない。よって、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が今月21日(現地時間)の国連総会での演説で繰り返し提起した「終戦宣言」はもちろん、昨年6月16日に北側が建物を爆破した南北共同連絡事務所の再設置、さらには「南北首脳会談」をも前向きに論議しうるとキム副部長が談話で明示したことは意味深長だ。
キム副部長は「私は、硬直した北南関係を一日も早く回復し、平和的安定を実現しようという南朝鮮各界の雰囲気は防ぎようのないほど強烈だという感じを受けた。我々もやはりそのような願いには違いはない」と述べた。
そして「今、北と南がけちをつけ合って舌戦し、時間を浪費する必要はないと思う」と強調した。迅速に問題を解決しようとのシグナルだ。
ただしキム副部長は「二重基準(ダブルスタンダード)は、我々は絶対に看過できない」とし「我々に向かってみだりに『挑発』という不作法な評を下し、北南間の舌戦を誘導してはならない」と述べた。続いて北朝鮮の軍事行動は「挑発」、米国と韓国の軍事行動は「対北抑制力の確保」と呼ぶ「米国、南朝鮮式の対朝鮮二重基準は非論理的で幼稚な主張であり、朝鮮民主主義人民共和国の自主権に対する露骨な無視であり挑戦」だと指摘した。
キム副部長は「公正性を失った二重基準と対朝鮮敵視政策、あらゆる偏見と信頼を破壊する敵対的言動のような全ての火種を取り除くための南朝鮮当局の動きが、目に見える実践として現われることを願うのみ」と述べた。特に「南朝鮮は米国にならって朝鮮半島地域で軍事力のバランスを破壊しようとしてはならない」と強調した。
キム副部長は「南朝鮮が正確な選択をしなければならないという勧言は、今年8月にもしたことがある」とし「これから追い風が吹いてくるか、暴風が吹きつけるかは予断しない」と述べた。