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韓国外相「北朝鮮に対する誘引策として制裁緩和を検討すべき時」

登録:2021-09-24 03:18 修正:2021-09-24 07:48
米CFRに招かれた対談で明らかに 
中国の攻勢的外交には「経済が強くなったので当然」
チョン・ウィヨン外交部長官が22日(現地時間)、ニューヨークで、米国の外交問題評議会(CFR)の招きにより、CNNアンカーのファリード・ザカリア氏と対談している=外交部提供//ハンギョレ新聞社

 チョン・ウィヨン外交部長官は22日(現地時間)、北朝鮮に対する誘引策として制裁緩和を検討すべき時だと述べた。

 国連総会の期間中に米ニューヨークを訪問中のチョン長官は22日(現地時間)、米国の外交問題評議会(CFR)の招きにより、CNNアンカーのファリード・ザカリア氏と行った対談で「韓米両国は北朝鮮を孤立から引き出し、非核化プロセスを再稼働するために様々な方策を模索できる」とし「我々は北朝鮮にインセンティブを提供することに消極的であってはならない」と述べた。

 外交部がこの日発表した報道資料によると、チョン長官は、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が第76回国連総会の基調演説で朝鮮半島終戦宣言に向けた国際協力を求めたことを想起しつつ、「終戦宣言こそ朝鮮半島非核化の進展と完全な平和の始まり」と強調した。さらに、北朝鮮への人道的協力、信頼構築措置、また、北朝鮮を対話へと牽引するための北朝鮮の非核化措置に相応する制裁緩和の考慮などを含む、積極的な誘引策を模索する必要性を強調した。

 具体的には、北朝鮮に対する人道支援などの相対的に敏感でない分野から開始し、終戦宣言のような信頼構築措置へと移行しうるとし、「彼らの行動に伴って制裁を緩和するという窓を提示することを検討すべき」との立場も明らかにしたという。その代わり、北朝鮮が合意事項に違反した場合は、制裁を再開すればよいと主張した。チョン長官は、米国側はまだ北朝鮮に対する制裁を緩和する準備ができていないと認めつつも、「北朝鮮は4年間(核・ミサイル)モラトリアムを守っているため、今やそれ(制裁緩和)を考慮すべき時だと思う」と述べたという。また「(核・ミサイル実験の中止など)北朝鮮が取っていない行動に対して補償すべきだという意味ではない。しかし、誘引策として制裁緩和を達成する道を模索できるようになることを願う」と付け加えた。これに関して外交部の当局者は「韓国政府は、非核化措置に伴う相応措置として制裁緩和を検討しうるという立場だ」とし、「具体的な内容は、北朝鮮が対話に復帰すれば幅広く論議されるとみられる」と説明した。

 チョン長官はまた、この日の対談で、韓国を米国、日本、オーストラリアとともに「反中国」ブロックと規定しようとすることに対しては「それは冷戦時代の考え方だ」と一線を引き、注目を集めた。

 聯合ニュースによると、チョン長官は「韓米同盟は韓国外交の中心軸であり、中国は最も重要な経済パートナー」との前提を述べたうえで、「米国と中国がより安定した関係になることを希望する」とし、上のように述べた。聯合ニュースによると、チョン長官は「中国は最近、国際社会で攻勢的な姿勢を見せている」というザカリア氏の指摘に対し、「(中国は)経済的にさらに強くなりつつあるから当然だ。20年前の中国ではない」と述べた。そして中国が「攻勢的(assertive)」だという表現に対しても、同意しないという立場を明らかにしたという。チョン長官は「(中国は)国際社会の他のメンバーに中国の声を伝えたがっているのだ」とし「我々は中国が主張したいことを聞くよう努力すべき」と述べた。中国が攻勢的な外交を展開しているというオーストラリア政府関係者の発言を引用し、ザカリア氏が「韓国はオーストラリアと状況が異なるのか」と問い返すと、チョン長官は「他国の懸念はよく分かっている」と答えたと聯合ニュースは伝えた。

 チョン長官の発言について、外交部のチェ・ヨンサム報道官は23日の定例ブリーフィングで、「チョン長官は、中国の攻勢的な態度のことを自然だと言及したわけではない。中国の外交力、経済力などの国力の伸張に伴って、自分たちの声をあげようとしていることについて、一般的な国の国際的な地位の変化の観点から自然に見えると表現したに過ぎない」と説明した。外交部の当局者もこの日、記者団に対し「チョン長官の発言は、正確な対中国政策が必要だが、それには数十年前ではなく現在の中国に対する正確な評価と認識、中国が言いたいことを明確に知ったうえで判断すべきという、原則的観点から発したものだと理解してほしい」と付け加えた。

キム・ジウン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/diplomacy/1012445.html韓国語原文入力:2021-09-23 11:36
訳D.K

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