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中国政府、Kポップのファンアカウント停止…中国大使館「韓国狙ったものではない」

登録:2021-09-11 07:01 修正:2021-09-11 08:11
国内の批判を意識したかのように立場表明を公開 
15日、韓中外相会談で議論されるかに注目
在韓中国大使館のホームページより//ハンギョレ新聞社

 在韓中国大使館が最近、中国政府の「インターネット浄化運動」という名の芸能界取り締まりの動きは、韓流など韓国を狙った措置ではないと釈明した。

 中国大使館は8日に公開した立場表明で、「最近、中国政府は芸能界やファンダムの混乱した状況を正すため、『清朗(中国のインターネット浄化運動)』という特別措置を取った。この過程で韓国芸能人を含む一部芸能人のファンクラブアのカウントが閉鎖された」と明らかにした。さらに韓国メディアは中国の措置は韓国を狙った側面があると見ているとし「中国政府の関連措置は公共秩序と良俗に反したり法律と法則に違反する言動だけを取り締まるものであって、他の国との正常な交流に支障を来すことはない」と説明した。

 これに先立ち、中国のソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)の微博(Weibo)は、歌手のIUや「BLACKPINK」のロゼ、リサなど、多数の韓国芸能人ファンクラブのアカウントに対し、30日間停止措置を取った。

 これに関し、在韓中国大使館は中国芸能界スターの「道徳喪失事件が頻発」する一方、「中国のインターネットにおけるファンダム問題が日増しに増えている」とし、中国関連省庁が芸能人データ操作とファンダムを利用した消費の誘導を取り締まる禁止令と懲戒措置を下したと説明した。さらに中国政府が「『2021清朗特別行動』を展開することで、芸能界とファンダムの異常な文化現象を正そうとしている」と付け加えた。中国大使館が挙げた「ファンダム問題」は、ファンクラブ間の誹謗中傷や悪意的なマーケティング、未成年者を含むファンを対象に資金を集め、応援を誘導・強要する事例などだ。

 中国大使館は「今年は『韓中文化交流の年』が始まる年で、来年は中韓国交樹立30周年だ。中韓友好協力をさらに発展させることは、時代の流れと民意に合うだけではなく、中韓両国の根本利益とも合致する。我々は韓国との文化交流を引き続き強化する方針であり、肯定的なエネルギー溢れる文化交流および協力を推奨し、支持する」と述べた。また「文化交流が新しい時代における中韓関係を活気に満ちた発展に導く原動力として、両国および国民の交流促進に役立つことを期待する」と付け加えた。

 しかし、在韓米軍のTHADD(高高度防衛ミサイル)配備後、中国側が取った経済報復であるいわゆる「限韓令」(韓流制限令)が完全に解除されておらず、15日にソウルで開かれるチョン・ウィヨン外交部長官と王毅中国外交担当国務委員兼外交部長の会談に関心が集まっている。昨年11月、韓中外相会談で両国の文化コンテンツ分野の協力活性化について協議してから1カ月後、中国は3年9カ月ぶりにモバイルゲームに対する自国内のサービス許可(版号)を承認した。

 これに関して外交部の関係者は同日、記者団に対し、「(浄化運動が)韓国だけでなく中国の文化産業と関連があるならば、政府レベルでどの程度まで関心を持って議論できるのか、検討しているところだ」と明らかにした。さらに「いかなる状況でも韓中間の健全な文化交流が影響を受けてはならず、回復、発展する方向に進むべきと言う点は韓中両国政府が共感しており、中国大使館の発表もそうした観点から出たものと理解してほしい」と述べた。

キム・ジウン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/diplomacy/1011117.html韓国語原文入力:2021-09-09 17:28
訳H.J

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