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中国、3年9カ月ぶりに韓国企業のゲームを許可…限韓令の解除なるか

登録:2020-12-04 06:41 修正:2020-12-04 09:02
カムツスのモバイルゲーム「サマナーズウォー」承認 
THAAD以降の報復措置緩和へ一歩前進との分析も
カムツスのモバイルゲーム「サマナーズウォー:Sky Arena」=カムツスのホームページよりキャプチャー//ハンギョレ新聞社

 中国が韓国の中堅ゲーム会社であるCom2us(カムツス)のモバイルゲームに対する自国内のサービス許可(版号)を承認した。中国側が取った経済報復措置である「限韓令」(韓流制限令)の開始から3年9カ月ぶりだ。

 3日、外交筋の話を総合すると、中国国家新聞出版署は前日「2020年輸入オンラインゲーム承認ニュース」資料を発表した。これによると、北京芸術科学電子出版社が輸入したカムツスのモバイルゲーム「サマナーズウォー:Sky Arena」をはじめとする96個のゲームの版号を承認・発行した。版号は「オンラインゲーム電子出版物承認番号」の略称で、国家新聞出版署放送・映画・テレビ総局が審査を経てオンラインサービス運営を承認する際に与える番号だ。

 カムツスの関係者はこの日の電話インタビューで、「昨日(2日)の夕方、中国当局から版号を受けた」とし、「ゲームサービスは内部準備が終わり次第、開始する」と述べた。「サマナーズウォー」は2014年6月にグローバル発売したモバイルゲームで、同社は2016年末にこのゲームに対する版号発行を中国政府に申請した。同社は「中国当局が版号を発給する際、理由や背景などについては説明しなかった」と付け加えた。

 チェ・ヨンサム外交部報道官は同日の定例ブリーフィングで「2017年3月に韓国のゲームに対する中国内での新規版号発給中止後、初めての発給事例と把握している」とし、「今後も文化分野の交流協力が早く正常化するよう、中国側の協力を要請していく」と述べた。先月26日の韓中外相会談では、カン・ギョンファ外交長官が「両国間の文化コンテンツ分野における協力の活性化に向けたより積極的な協力を要請」し、中国の王毅外相が「継続してコミュニケーションを取っていくことを望んでいる」と答えた。

中国国家新聞出版署が2日に公開した「2020年輸入オンラインゲーム承認ニュース」資料。リスト6番目がカムツスのモバイルゲーム「サマナーズウォー」に関する内容=公式ホームページよりキャプチャー//ハンギョレ新聞社

 中国当局がカムツスに版号を発給したことを受け、国内ゲーム業界では限韓令によるゲーム規制が徐々に緩和されるのではないかという期待を込めた見通しも示されている。ゲーム業界の関係者は、「中国市場が拡大を続けている中、すでに版号を受けた会社以外に、後発企業はゲーム限韓令のため中国市場に進出するのが難しかった。特に成長傾向が著しいモバイルゲームの版号をカムツスが獲得したのは、国内ゲーム会社としては新しい機会が開かれたことを意味する」と述べた。韓国コンテンツ振興院の資料によると、2019年末現在、中国のゲーム市場は279億ドル規模で、世界のゲーム市場で最も高い割合を占めている。

 北京外交消息筋は「中国側は基本的に限韓令という表現自体を認めない」とし「カムツスに対する版号発給は“限韓令解除の信号弾”とまでは言えなくても、韓中間の文化協力と交流回復のための“良い第一歩”と言える」と指摘した。

北京/チョン・インファン特派員、キル・ユンヒョン、キム・ギョンラク記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/international/china/972730.html韓国語原文入力:2020-12-04 02:31
訳H.J

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