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韓国の高位公職者犯罪捜査処、ユン前検察総長の職権乱用容疑事件の捜査に着手

登録:2021-06-11 06:03 修正:2021-06-11 08:01
ユン・ソクヨル前検察総長=ハンギョレ資料写真//ハンギョレ新聞社

 高位公職者犯罪捜査処(公捜処)がユン・ソクヨル前検察総長が告発された事件に事件番号を付け、捜査に乗り出した。

 今月10日、本紙の取材を総合すると、公捜処は4日、ユン前総長を職権乱用権利行使妨害の疑いで立件し、調査に着手した。これに先立ち、今年2月、「司法正義を立て直す市民行動」は2019年5月、「オプティマス・ファンド詐欺事件」に対する手抜き捜査をした疑いがあるとして、ユン前総長と検事二人を公捜処に告発した。同団体は、3月にはハン・ミョンスク元首相の謀害偽証教唆疑惑が持たれている検事に対する捜査を妨害したとし、ユン前総長とチョ・ナムグァン最高検察庁次長(当時)を同じ疑いで告発した。

 同団体のキム・ハンメ代表は本紙の電話取材に対し、「公捜処から、オプティマス事件に対するずさんな捜査を職権乱用の疑いで告発した事件を公第7号に、ハン元首相謀害偽証教唆、捜査・起訴妨害をしたとして告発した事件を公第8号に指定したという通知が届いた」と明らかにした。

 公捜処の措置は、とりあえず告発事件を検討する通常の処理手続きの一環とみられる。同団体はこのほかにも、最高検察庁がチョ・グク元法務長官事件などを担当した裁判部判事の判決内容やウリ法研究会への加入有無、趣味などを記録した報告書を作成したとして、7日にユン前総長と検事5人を告発した。4月にはチョ元長官と妻チョン・ギョンシム東洋大学教授の「入試不正疑惑」事件の処理についても、ユン前総長らを公捜処に告発した。

 公捜処の捜査着手の知らせに、野党「国民の力」のペ・ジュニョン報道担当は論評を発表し、「政権が公捜処に執着した思惑が明らかになった」とし、「与党代表が『文在寅(ムン・ジェイン)大統領の恩を仇で返した者』と述べたユン前総長が公開席上に姿を現した翌日に捜査に乗り出したと発表するとは、(タイミングが)絶妙すぎる」と主張した。一方、共に民主党のコ・ヨンジン首席報道担当は記者団に対し、「市民団体の告発で捜査が開始されたため、公捜処が独立的に判断を下すだろう」とし、「告発事案に対して厳正で、また様々な真相が究明されるようにうまく対処するものと信じている」と述べた。

 ユン前総長側の関係者は「公捜処告発の件について、特に明らかにする立場はない」と述べた。

チョン・グァンジュン、チャン・ナレ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/998924.html韓国語原文入力:2021-06-1102:45
訳H.J

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