検察は、サムスン電子のイ・ジェヨン副会長をプロポフォール違法投薬の疑いで略式起訴した。ソウル中央地検強力犯罪刑事部(ウォン・ジエ部長)は4日、イ副会長を麻薬類管理法違反の疑いで罰金5000万ウォン(約494万円)で略式起訴した。
国民権益委員会は昨年1月、イ副会長がソウル江南区(カンナムグ)のある整形外科でプロポフォールを投薬したという公益申告を受け、検察に捜査を依頼した。イ副会長側は今年3月、外部の専門家による捜査と起訴の妥当性の判断を求めて検察捜査審議委員会に申し立てた際に、「医療の施術過程での合法的処置以外には、プロポフォールの違法投薬はなかった」と主張している。続いて同月26日に開かれた捜査審議委は「検察の捜査を中止すべき」との意見を過半数の賛成で議決した。捜査の継続に対する反対意見が8人、賛成意見が6人だった。起訴するかどうかについては、賛成と反対がそれぞれ7人で対立し、勧告決定を下せなかった。検察の略式起訴は、捜査審議委の勧告趣旨を一定部分反映したものと見られる。
まだ裁判所の判断は出ていない。略式起訴とは、懲役や禁固刑よりも罰金刑の方が適切だと判断された場合に、検察が正式な裁判に持ち込まず、裁判所に書面審理を申請する手続きを言う。