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2月5日、ロンドン東部イルフォードにある接種センターで、医師と見習い看護師が接種の準備中、アストラゼネカ社のワクチンを注射器に注入している/AP・聯合ニュース

　アストラゼネカ社の新型コロナウイルスワクチンで1次接種を、ファイザー社のワクチンで2次接種を行う「交差接種」を実施しても問題ないという研究結果がスペインで発表された。韓国の防疫当局もこのような研究に関心を持っており、交差接種の研究を進めていることを明らかにした。

　スペイン国営のカルロス3世保健研究所は、アストラゼネカのワクチンを接種した18～59歳の約670人を対象として交差接種の実験を行ったところ、「非常に安全だ」との結論を得たと18日(現地時間)に明らかにした。現地メディア「エル・パイス」などによると、研究チームは、アストラゼネカのワクチンを接種してから8～12週間が過ぎた時点でファイザーのワクチンを接種した約450人からなるグループと、残りの人数からなる2次接種を行わないグループに分け、この2つのグループを比較した。その結果、mRNAワクチンであるファイザーのワクチンで2次接種を実施したグループでは、1週間後に免疫反応が120倍に強化され、アストラゼネカのワクチンで1次接種のみを実施した集団では一定水準の免疫が保たれていた。

　とりわけコロナウイルスを無力化する中和抗体は、ファイザーのワクチン接種後には7倍に増加していた。これはアストラゼネカのワクチンのみで1、2次接種を実施するのに比べ、2倍以上の効果だ。

　交差接種で異常反応が報告されたケースの割合は1.7％で、症状は頭痛、筋肉痛、疲労に限られており、深刻な水準ではないと研究チームは説明した。

　スペインの保健当局は稀な血栓症が生じる副作用を懸念し、アストラゼネカのワクチンの接種を60～69歳に限るよう指針を変更している。すでにアストラゼネカのワクチンで1次接種を終えた60歳未満の人々に対しては、2次接種の時期を今回の実験結果が出るまで16週延期している状態だ。また、ドイツとフランスも先月、アストラゼネカのワクチンで1次接種を受けた人が2次接種ではファイザーやモデルナのワクチンを打つことを認めるなど、交差接種の道を開いている。

　これについて疾病管理庁は「アストラゼネカのワクチンを接種した人に対する追加接種計画の樹立のための研究として、予防接種の安全性と効果を高めるため、国立保健研究院において交差接種に関する研究を進めている」と明らかにした。

　中央事故収拾本部のソン・ヨンレ社会戦略班長はこの日の定例ブリーフィングで、「交差接種はそもそも、ワクチンの一般的な科学的特性を考慮すれば、検証されていない方法」だとしながらも、「ただし、コロナワクチンは開発期間が短く、科学的検証が接種とともに行われているため、実証データや実際に接種を受けた人口集団の結果をもって帰納的に新たな事実を突き止める研究結果が出てきている」と説明した。さらに「スペインの事例もこうした試みのうちの一つで、韓国もかなり注意深く見るべき部分」だとし「今後、深層的に韓国だけでなく全世界で後続研究が行われ、こうした結果を検証することになるだろう」と述べた。