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数十人が集まって「ビキニ映像」鑑賞…時代に逆行するミスコリア予選

登録:2021-05-11 09:36 修正:2021-05-11 12:29
9日に開かれたソウル予選、「廃止」約束した2年後にまた水着姿が登場
9日午後6時、YouTubeチャンネル「ビューティー韓国」で生中継された「2021ミスコリア・ソウル予選」の一場面=ビューティー韓国YouTubeチャンネルよりキャプチャー//ハンギョレ新聞社

 韓国で新型コロナの新規感染者は日々500~700人前後を行ったり来たりし、防疫当局を緊張させている。そのような中で、今年もミスコリア大会が開かれる。先月27日には釜山予選、今月9日にはソウル予選が行われた。8月までに江原道・慶尚南道をはじめとする12地域で予選が行われる予定だ。新型コロナの状況で参加者、審査委員、制作スタッフ合わせて100人前後の人員が室内に集まるという点も不適切だが、より問題なのはイベントの内容だ。

9日午後6時、YouTubeチャンネル「ビューティー韓国」は「2021ミスコリア・ソウル予選」を生中継した。写真は生中継の映像に映った審査委員席=ビューティー韓国YouTubeチャンネルよりキャプチャー//ハンギョレ新聞社

 この日のソウル予選では、約10分間の「ビキニ映像グラビア」が上映された。参加者全員がビキニまたはモノキニ(腰または背中の部分が広く開いたワンピース型水着)を着て様々なポーズを取る姿を映像で制作して流したのだ。この大会を主催する韓国日報・グローバルE&Bは、2019年に水着審査が性を商品化しているという批判を受け入れ、これを廃止すると大々的に宣伝したが、ビキニは2年で復活した。

 ビキニの上に制服の上着を着せておもちゃの銃を持たせたり、身体の一部やあめ玉をくわえた口をクローズアップしたりした映像が公開された。かつて「ミスコリア水着」として知られた青いワンピース水着よりも刺激的に感じられる映像だった。この日、観客席では「ビューティー韓国」(韓国日報より分社)が主催する「キッズコリア」(6~13歳の女の子を対象に真・善・美を選抜する大会)出身の子ども合唱団員9人も舞台を見ていた。

 1957年から韓国日報が主催してきたミスコリア大会は今年で65回目を迎えた。歴史が長いだけに論争も絶えなかった。女性の外見・身体に点数をつける方式のため、性の商品化という議論が毎年起こった。2019年のミスコリア本大会では、前年度の受賞者7人が「コルセットと韓服、東洋と西洋の出会い」と題する韓服ファッションショーを披露したが、韓服をひどく変形させた上に露出の多い衣装だったため「韓服コルセット論争」が噴出した。

 主催者側は今年、エントリー資格を一部緩和した。ミスコリア大会に対する批判の声が高く、関心も低下したため、参加者の確保が難しくなったためとみられる。エントリーできる年齢の上限を26歳から28歳に引き上げ、重複エントリーも可能とした。ソウル予選に落ちても他の地域から再度エントリーできるのだ。90日前までに該当する地域に転入しなければならないという規定も、大会当日前までに転入すればよいと変更された。

 立場は厳しくなっている。2002年には地上波での生放送が中止された。その後はケーブルチャンネルに移り、昨年はOTTプラットフォーム「wavee」で先行公開し、ポータル(ネイバー)、ユーチューブに映像をアップロードした。9日に行われたソウル予選はユーチューブで生中継されたが、リアルタイムでの視聴者は最大で600人あまりだった。

 主催者側は今年10月に本大会を行う予定だ。大会公式ホームページには9月中に合宿、9~10月中に本大会を行うと告知されている。コロナの拡散状況を見守った後、合宿を行うかどうかを決める予定だという。

 ミスコリア大会主管社のグローバルE&Bのチャン・ソンヒョク代表は「性の商品化という批判を意識し、本社レベルで各地域大会の主管社に水着でのウォーキングなどを控えるよう勧告したが、ソウル予選でビキニ映像グラビアが送り出された事実を確認した。以前のように水着を着て舞台でウォーキングし、その場で点数をつけるやり方ではないが、それでも見る人によっては不快に思うことがあるため、もう一度注意を与えた」と話した。

チェ・ユナ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/women/994557.html韓国語原文入力:2021-05-110 2:15
訳C.M

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