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韓国防疫当局「死後に血栓発見された60代、ワクチンとは無関係な死因」

登録:2021-03-18 01:54 修正:2021-03-18 07:51
アストラゼネカのワクチンの接種は継続の方針
17日に国会で開かれた保健福祉委員会全体会議で、チョン・ウンギョン疾病管理庁長が答弁している/聯合ニュース

 政府と専門家が、新型コロナウイルスワクチンの接種後に死亡し、解剖検査で血栓が発見された60代は、ワクチン接種と無関係な原因によって死亡したと推定されると発表した。国内で初めて提起されたワクチンと血栓発生の因果関係をめぐる疑惑では、因果関係を示すものが何も確認されていないことから、政府は接種を続ける方針だ。専門家も、欧州の血栓問題と接種見合わせの決定は「非科学的」だとして、この方針を支持した。

 コロナワクチン予防接種推進団の17日の説明を総合すると、解剖中に肉眼で血栓が発見された死亡者は、長年にわたって基礎疾患を患っていた60代の療養病院入院患者。先月26日にアストラゼネカ社のワクチン接種を受け、8日後の6日に死亡した。死亡する前に現れていた症状は呼吸不全で、医療陣はこれに関連する病症を死因と推定した。先週行われた予防接種被害調査班の会議で、複数の専門家が義務記録を検討した結果、心臓に関連する症状が死因である可能性も出てきた。被害調査班は、公式の解剖結果で特異事項が確認されれば、これを追加的に評価する予定だ。キム・ジュンゴン被害調査班長(ソウル医療院小児青少年科教授)は「血栓は高齢だったり動けなかったりする場合など、生活の中でよく発生する疾患」とし「とにかく多くの理由があるため、ワクチンだけを特別に恐れる必要はないと思う」と述べた。

 推進団はこの日、「コロナ予防接種を当初の計画通り進める」ことを明確にした。世界保健機関(WHO)と欧州医薬品庁(EMA)がこの日、血栓発生はワクチン接種のせいだという根拠はないとの見解を再度明らかにしており、国内でもアストラゼネカ社のワクチン接種者約57万人のうち、血栓異常反応の報告例はないというのが理由だ。推進団のチョン・ウンギョン団長(疾病管理庁長)はこの日の国会保健福祉委員会全体会議で「アストラゼネカのワクチンを接種してもよい」とし「疾病管理庁の職員も接種している」と述べた。疾病庁では現場対応スタッフを中心として、今月10日から126人がアストラゼネカのワクチンを接種している。チョン長官はまだ接種していない。

 推進団は、今月国内に搬入されるワクチンの具体的な導入日程も明らかにした。ファイザーのワクチン50万人分(100万回分)のうち25万人分は24日に、残り25万人分は最終週に到着し、来月1日から満75歳以上の高齢者に接種される。COVAX(コバックス)ファシリティ(ワクチン共同購入のための国際的枠組み)を通じて導入されるアストラゼネカのワクチンは、4月初めに34万5000人分、4月末に70万5000人分が到着する。

チェ・ハヤン、キム・ジフン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/health/987224.html韓国語原文入力:2021-03-17 19:15
訳D.K

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