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韓国の元検察総長9人、「懲戒手続きの中止」を要求

登録:2020-12-17 06:47 修正:2020-12-17 07:32
声明で「停職措置は法治主義の大きな汚点」 
検察内部ネットワークにも抗議の書き込み相次ぐ
文在寅大統領とユン・ソクヨル検察総長が、昨年7月25日、新任の検察総長の任命状授与式に向けて移動している=大統領府提供//ハンギョレ新聞社

 韓国の元検察総長らが16日、ユン・ソクヨル検察総長に対する懲戒議決に対し、「懲戒手続きは中断すべき」という立場を示した。検察内部ネットワークにも、文在寅(ムン・ジェイン)大統領がユン総長に対する懲戒を裁可してはならないという趣旨の文が書き込まれるなど、抗議が相次いだ。

 キム・ガギョン、ソン・グァンス、、キム・ジョンビン、チョン・サンミョン、イム・チェジン、キム・ジュンギュ、キム・ジンテ、キム・スナム、ムン・ムイルら元検察総長9人は同日、立場文を発表し、「ユン総長に停職2カ月の懲戒措置が下された全般が法治主義に対する大きな汚点になると思う」とし、「今回の懲戒手続きは国民が積み上げた民主主義と法治主義を脅かす始点になる恐れがあまりにも大きいのでやめるべき」と主張した。彼らは「今回の懲戒処分で、法律で保障されている検察総長の任期が事実上強制的に中断された。検察総長が政治的影響から離れ、公正かつ所信を持って決定を下すことを難しくする先例になるだろう」と強調した。ユン総長の任期は来年7月までだ。

 現職の検事らも検察内部ネットワークに懲戒決定への抗議の意を示した。水原(スウォン)地検のキム・ギョンモク検事は同日午前、「検事の最終人事権者に懇願する」というタイトルの書き込みを残した。キム検事は文大統領に「このような手続きとこのような事由で検察総長を懲戒することが、約束された『一度も経験したことのない国』を作る一環なのか」としたうえで、「今回の事例が大韓民国の司法史に大きな汚点を残すのではないか熟考していただきたい」と記した。同文には「政治が法治を毀損することを繰り返してはならない。熟考を懇願する」や「(大統領に)勇断を請う」などのコメントが寄せられた。検事懲戒法上、減給以上の懲戒は大統領の裁可がない限り効力がない。

 清州地検のチョン・ヒド刑事1部長は「火のないところに煙は立たない。あれほど公正さを強調していたにも関わらず、結局最初から結論ありきだった」と懲戒委を批判した。地方のある部長検事は「(ユン総長の)停職が確定すれば、大田地検の原発捜査やオプティマスをめぐる政官界疑惑など、重要な捜査に対する指揮がきちんと行われるか疑問だ」と話した。

ペ・ジヒョン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/974570.html韓国語原文入力:2020-12-1702:31
訳H.J

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