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レベル3への引き上げのジレンマ…拡散防止し被害最小化する「うまい手」ないか

登録:2020-12-16 03:30 修正:2020-12-16 10:03
苦心する政府 
 
レベル3への引き上げ検討に着手 
期間と対象をどうするかをめぐって 
レベル3+αまたは-αを論議 
チョン・セギュン首相「熟考を重ねている」 
営業を停止しても国民参加がカギ 
より明確なメッセージ伝達が重要
新型コロナの先制的診断検査のための首都圏における臨時選別検査所の運営開始から1日経った15日午前、ソウル中区のソウル駅広場。コロナ検体を採取する医療スタッフの顔面保護帯に息が凍りついている=キム・ヘユン記者//ハンギョレ新聞社

 新型コロナウイルス感染症の拡散を抑えるため、社会的距離措置(ソーシャル・ディスタンシング)をレベル3に引き上げるべきだという声が高まっている中、政府の苦心も深まっている。今月8日に首都圏で「レベル2.5+α」へと引き上げられてから1週間が経過したものの、感染者は減っていないからだ。第1、2波とは異なり、ソーシャル・ディスタンシングの効果が現れていないことから、政府は「レベル3+α」あるいは「-α」ともいえる方策も検討している。

 チョン・セギュン首相は15日、中央災害安全対策本部の会議で「(ソーシャル・ディスタンシングの)最高水準であるレベル3へと引き上げるかどうかについて、様々な意見を聞き、熟考を重ねている」とし「時機を逸してはならないが、性急な決定も禁物」と述べた。中央事故収拾本部(中収本)のソン・ヨンネ戦略企画班長はこの日の定例ブリーフィングで「(レベル3への引き上げの)必要性、時期、方法などについては、社会的同意を求める手順を経ることになっている」と述べた。

 実際に政府は、社会・経済的被害が莫大となりうるレベル3引き上げに慎重な態度を示してきたものの、内部的には引き上げの検討に入っている。防疫指針を議論する社会的機関である生活防疫委員会の委員たちも、前日夜遅くまで会議を行い、白熱した議論を繰り広げたという。

 これと関連し、中央防疫対策本部のチョン・ウンギョン本部長は前日の定例ブリーフィングで「レベル3へ引き上げられれば、感染危険度の高い食堂でもテイクアウトと配達だけを認める方策が取られる可能性がある」と述べた。食堂はレベル3に引き上げられても営業できるが、事実上マスクの着用が難しいことを考慮して、さらに厳しい規制措置を取り得るというのだ。

 同日、中収本のユン・テホ防疫総括班長もメディアとのインタビューで、「レベル3では10人未満の会合のみが可能となっているが、一部からは『5人未満にすべき』という話も出ている」とし、「レベル3+αになるかレベル3-αになるか検討している段階」と述べた。

 政府の苦心の背景には、第2波とは異なりソーシャル・ディスタンシングに特に効果が見られないということがある。すでに政府は、首都圏のソーシャル・ディスタンシングを先月19日にレベル1.5としたのに続き、それから5日後の24日にはレベル2へと引き上げている。今月1日にはレベル2の範囲内で強化された防疫措置を追加実施し、8日には首都圏でレベル2.5+α、全国でレベル2へと引き上げている。3週間足らずでレベルが次々と引き上げられたものの、第3波は日々拡大している。

 ソン・ヨンネ班長は「レベル2の効果ははっきりと現れておらず、国民の参加率が低いという問題がある。先週の首都圏の移動量は、その前の週に比べて小幅ながら上昇している」とし「政府が強制的に閉鎖する営業施設が増えたとしても、国民の自発的参加がなければ効果は限定的とならざるを得ない」と述べた。

 生活防疫委員のキ・モラン国立がんセンター教授(予防医学)は「ソーシャル・ディスタンシングで店を閉めるのは『ここには来るな』という間接的な統制方法だ。結局、市民が自ら会うことを自制すべきなのに、それをせずに『ここは閉まっているからあっちに行こう』と言えば何の役にも立たない」と語った。レベルを引き上げても、市民が人との接触を減らさなければ、感染拡散を遮断することは難しいというのだ。

 生活防疫委員のイ・グィオク世宗大学教授(メディアコミュニケーション学)は「現在はソーシャル・ディスタンシングという言葉そのものから思い浮かぶ行為が明確ではない」とし「具体的に人と会うなというメッセージを伝えることが重要」と強調した。

 レベル3へと引き上げるとすれば、期間をどれほどとするかも争点だ。感染症の専門家の多くは、短期間に強力な措置を取ることが効果的と見ている。生活防疫委員会のある委員は「レベル3実施は2週間程度とすることが議論されている」と述べた。レベル3措置の中には、曖昧な表現が問題となっている項目もある。レベル3ではカラオケボックス、インターネットカフェなど、自営業者の多くは営業が禁止されるが、大型スーパーは集合禁止の対象となるのかも不明となっている。大規模な店舗は開くことが禁じられているものの、「スーパー、コンビニ、中小スーパー、小売店、製菓店など」は集合禁止から除外すると明示されているからだ。

ソ・ヘミ、ノ・ジウォン、パク・スジ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/health/974384.html韓国語原文入力:2020-12-15 19:44
訳D.K

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