日本の朝鮮人コミュニティー「ウトロ」を守ってきたカン・ギョンナムさんが21日に亡くなった。享年95。
市民団体「地球村同胞連帯」は23日、カンさんの葬儀の手続きを踏んでいることを明らかにした。出棺は24日で、新型コロナウイルス感染症の影響で家族葬として営まれた。
1925年に慶尚南道泗川(サチョン)で生まれた故人は、9歳の時に母親とともに日本に渡り、18歳で結婚。翌1944年に宇治市にあるウトロに移住した。カンさんはこれまで「ウトロ1世」の唯一の生存者として歴史を証言してきた。
ウトロ地区は日帝強占期(日本の植民地時代)に強制労役につかせるため連行された1300人あまりの朝鮮人が、軍の飛行場を建設する中で生まれた集団居住地だ。解放後、土地の所有者ではないという理由から何度も追い出されかけたが、それに耐えてきた。こうしたことが韓国国内に知られたことで、2005~2007年には大々的な募金運動が繰り広げられ、韓国政府と市民の募金によってウトロの土地の一部を買い取ることができた。日本政府は第1期ウトロ市営住宅を建設し、2018年1月に住民が入居した。カンさんは2015年に文化放送(MBC)のバラエティ番組『無限挑戦』の「配達の無限挑戦」編に出演し、在日朝鮮人の痛みを伝えたことで有名だ。
地球村同胞連帯は「家族葬で営まれるが、カン・ギョンナムさんの自宅に祭壇を設け、四十九日法要を行う。葬儀に参列できなかった方々も、献花する日本の葬儀文化に従い、韓国でもカンさんへ献花を行い弔意を表すことができる。募金は祭壇の花の購入、遺族への香典として使われる」と述べた。