日帝強占期に日本に強制動員された朝鮮人たちが集住していた「ウトロ地区」の昔の様子を撮影した映像がデジタルで復元され、公開される。
行政安全部所属の国家記録院は3日、デジタルで復元した「ウトロ地区」の記録を在外同胞問題に取り組む市民団体「地球村同胞連帯(KIN)」に4日に引き渡すと明らかにした。京都府宇治市に位置するウトロは、1943年に京都に軍用飛行場を建設するために動員された朝鮮出身労働者の子孫が暮らす村だ。ここに住んでいた在日同胞は2004年、土地の所有者が強制撤去を進め、生活の基盤を失う危機に陥った。このことが韓国に伝わり、2005年から2007年まで募金キャンペーンが行われた。韓国政府と市民たちはウトロの土地の一部を購入し、朝鮮労働者の子孫たちはそこに新しく家を建てた。
国家記録院が公開することにしたデジタル記録は、ウトロ地区の在日同胞1世カン・ギョンナムさんの姿▽1989年のウトロ地区の様子▽韓国で取り組まれたウトロを救おうキャンペーンの記録▽ウトロ地区住民の面談記録▽京都で放送されたウトロ関連のニュースなど、全部で17点。
今年3月に地球村同胞連帯はウトロの様子と歴史が映ったビデオテープ12点と6ミリビデオテープを国家記録院に預けた。国家記録院は、この記録を永久保存するためにデジタルに変換した。
国家記録院の関係者は「日本人の市民団体『ウトロを守る会』が1996年に撮ったウトロを守るイベントの映像や、1989年に日産自動車の前で同会所属の日本人やウトロ住民などがデモをする様子を映した『ウトロを守ろう! 東京行動』の映像は、これまで知られていない珍しく貴重な映像」と説明した。