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[ニュース分析]ベルリン市が少女像を撤去…韓日関係改善に突発悪材料になるか

登録:2020-10-09 20:20 修正:2020-10-10 07:15
ベルリン市、少女像が「独日間に緊張起こした」 
設置10日後に突然撤去決定 
日本外交当局の全方位的な攻勢が通じたか 
韓日関係の改善望む韓国政府、苦しい立場に
先月28日(現地時間)、ドイツのベルリン市で開かれた平和の少女像除幕式で、ドイツの女性団体「クラージュ」(勇気)の会員たちが、少女像の脇で記念撮影をしている=資料写真//ハンギョレ新聞社

 先月末、ドイツのベルリン市の公共敷地に設置された「平和の少女像」に対して、区庁当局が電撃的に撤去命令を下した。なかなか改善の糸口をつかめない韓日関係にどのような影響を及ぼすか憂慮される。

 ベルリン市ミッテ区は7日(現地時刻)、少女像の設置を主管した韓国関連市民団体「コリア協議会」に対し、14日までに少女像を撤去せよとの内容の公文書を送った。区当局は、自主的に撤去しない場合には強制執行をして関連費用をコリア協議会に請求するとも付け加えたことが確認された。コリア協議会は直ちに抗議声明を出し、今回の決定が「芸術と表現の自由に対する根本的な侵害」と明らかにし、方針の撤回を要求したが、受け入れられるかは未知数だ。

 ベルリン市当局が少女像の設置がなされて10日も過ぎずに撤去の決定を下したのは、日本外交当局の全方位的な抗議を受け入れたためと見られる。実際、ミッテ区は少女像の撤去を要求する公文書で「日本の各地域とベルリンの間に緊張関係を起こした」という点を挙げており、ステファン・フォン・タセル区長も少女像が韓日の対立に関連していると明らかにし「国家間の歴史論争で一方の肩を持つ事態を避けたい」と話した。当初、少女像を政治的に中立的な「芸術作品」と考えて1年間の一時設置を許可したが、そうではないという事実を遅れて確認したため、やむを得ず撤去決定を下したという趣旨の説明だ。少女像を日本軍「慰安婦」制度を通じて蹂躪された女性の人権を象徴する記念物として見るのでなく、韓日間の歴史葛藤の象徴物として把握したのだ。

 この過程で、日本政府の強力な外交的攻勢があったものと確認されている。加藤勝信官房長官は、少女像の設置事実が伝えられた直後の先月29日「撤去のために様々な関係者にアプローチし、日本の立場を説明するなどの行動に出る」と話した。さらに茂木敏充外相は、欧州歴訪中だった今月1日、時間を割いてドイツのハイコ・マース外交長官と予定になかった40分にわたるテレビ会談を進めた。茂木外相は6日、当時少女像の撤去を要求したかという質問に「話を交わした。ベルリンという街は東西分裂から一つのベルリンが生まれ、様々な人が行き交う共存する街になった。そのベルリンの街にそういった像が置かれることは適切ではないと思う」と述べた。日本政府は、慰安婦問題が韓日間の最大外交懸案だった朴槿恵(パク・クネ)政府時期に在外日本公館の最大任務として「少女像設置阻止」を挙げるほど、この問題に敏感に反応してきた。

 日本政府の積極的外交攻勢により少女像が撤去の危機に瀕して、韓国政府の立場は苦しくなった。文在寅(ムン・ジェイン)大統領は先月16日、菅義偉新任首相に祝賀書簡を送り、「対話の門はいつも開いている。日本の積極的呼応を期待する」と述べ、史上最悪にまで悪化した韓日関係の改善に意欲を見せた。そのためか韓国のキム・インチョル外交部報道官は8日、定例ブリーフィングで日本政府の少女像撤去圧迫に対する質問を受けると「これを人為的に撤去しようと政府が関与することは問題の解決に決して役立たないし、日本が自ら明らかにしたことがある責任痛感と謝罪反省の精神にも逆行する」と批判しながらも、「民間の自発的な動きに政府が外交的に関与することは望ましくない」という留保的態度を維持した。外交部の当局者は9日ハンギョレに対し、政府の立場は「今日は表明されないようだ」と話した。

キル・ユンヒョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/diplomacy/965147.html韓国語原文入力:2020-10-09 13:05
訳J.S

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