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サムスン電子イ・ジェヨン副社長の「経営権違法継承」疑惑、ついに審判へ

登録:2020-09-02 01:49 修正:2020-10-26 09:44
捜査審議委が不起訴勧告したが 
 
検察「サムスンの合併は継承のため…証拠は明白」 
未来戦略室のチェ・ジソンら11人を起訴
違法な経営権継承の疑惑が持たれているサムスン電子のイ・ジェヨン副会長が6月8日午前、ソウル市瑞草区のソウル中央地裁で開かれた拘束前被疑者尋問(令状実質審査)に出席した/聯合ニュース

 検察がサムスンのオーナー一家の経営権継承作業について総体的な違法行為と結論を下し、サムスン電子のイ・ジェヨン副会長など11人を起訴した。これに先立ち、検察の捜査審議委員会は不起訴を勧告したが、検察は「事案が重大であり証拠が明白である上、 国民的疑惑が提起された事件であるため司法的判断を受ける必要がある」とし、イ副会長を起訴した。

 ソウル中央地検経済犯罪刑事部(イ・ボクヒョン部長)は1日、第一毛織によるサムスン物産の不公正吸収合併疑惑に関し、イ副会長と旧サムスングループ未来戦略室のチェ・ジソン室長、キム・ジョンジュン戦略チーム長、サムスン物産元代表取締役のチェ・チフン、キム・シン両氏ら7人を、資本市場と金融投資業に関する法律違反(不正取引・相場操作)と業務上背任の疑いで在宅起訴した。また、サムスンバイオロジックス(サムスンバイオ)の会計不正疑惑と関連して、イ副会長とサムスンバイオのキム・テハン代表取締役ら6人を外部監査法違反の疑いで起訴した。キム・ジョンジュン前未来戦略室戦略チーム長とキム・シン元代表取締役には、イ副会長の「国政壟断」事件の裁判で「合併はイ副会長の経営権継承と関連がない」と偽証した疑いが追加された。

 検察は、最少コストでグループ系列会社に対するイ副会長の支配力を強化しようとする、いわゆる「プロジェクトG」という継承計画がイ副会長と未来戦略室主導で実行されたと結論付けた。この計画案の核心はイ副会長が筆頭株主である第一毛織によるサムスン物産の吸収合併であり、合併の過程でサムスン物産の投資家を相手に虚偽の情報を流したことや、重要情報の隠蔽、相場操作など、資本市場法上の各種の不正取引行為が発生したと検察は判断している。検察はまた、第一毛織・サムスン物産の合併がイ副会長の私益追求で推進され、サムスン物産の株主が損失を被ったとみて、今年6月のイ副会長の拘束令状には含まれなかった業務上背任の容疑を追加した。

 イ副会長側は強く反発した。弁護団はこの日発表した立場文で「検察が説明した内容と証拠については、再び反論する価値のある新しい内容は何もない。証拠によって実体的真実を探るよりも、初めからサムスングループとイ・ジェヨン起訴を目標に定めて捜査を進めたとしか言いようがない」と主張した。

キム・ジョンピル、イム・ジェウ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/960216.html韓国語原文入力:2020-09-01 13:59
訳D.K

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