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「このまま行くと3~4日後には飽和状態」…重症患者の病床を確保せよ

登録:2020-08-18 06:31 修正:2020-08-18 08:19
首都圏の重症患者病床、70%以上が稼動 
感染者の増加速度が速く、高齢者の割合高い 
専攻医のストも予定され、“医療空白”を懸念
今月17日、新型コロナウイルス感染症患者たちが入院しているソウル中区の国立中央医療院隔離病棟のナースステーションで、医療陣が患者の状態をCCTV(閉鎖回路テレビ)画面で確認している=共同取材写真//ハンギョレ新聞社

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)感染者数が現在のように増加すれば、3~4日後には首都圏の病床が飽和状態に達すると予想されている。特に、今回の流行では、高齢者の感染者数の割合が30%以上と高く、重症患者用の病床の動員体系に過負荷がかかるのは避けられない。21日から始まる専攻医(インターン・レジデント)のストライキは二重の災難として集中治療システムに空白をもたらすものとみられる。

 中央災難安全対策本部(中対本)は17日、16日から首都圏の病床共同対応システムを稼動していると発表した。韓国政府の集計によると、前日夜8時現在、首都圏の「重症患者」の病床339床のうち、入院可能なのは100床(病床稼働率70.5%)で、重症・危篤でない患者を治療する感染病専門病院の病床は1479床のうち752床(病床稼働率49.2%)が残っていた。一般病床だけを見ると、1日200人ずつ新規感染者が発生した場合、3~4日後には病床が埋まるかもしれない状況である。軽症・無症状の患者が病院の代わりに入所する生活治療センターは、中央事故収拾本部が運営する2カ所(440室)で395室が現在利用できる。ソウル市は19日から泰陵選手村(最大382床)を生活治療センターとして運営し、韓国電力研修院(250床)を追加する計画も立てている。

 中対本のキム・ガンリプ第1総括調整官は「(感染症専門病院から解除された)病院を再指定するなどの方法で、最大528床を追加で確保できる」と述べた。しかし、追加病床の確保が感染者の発生速度に追いつかない可能性もある点が問題だ。今月4日に専門病院から解除されたが、最近再びCOVID-19用病床を準備中の嘉泉大学吉病院のオム・ジュンシク教授(感染内科)は「入院予約した患者に電話してキャンセルし、病棟から取り外した陰圧器をまた取り付けなければならないなど、少なくとも数日の時間がかかる」と話した。

 重症患者の病床の追加確保も急がれる。直近の3日間で感染が確定した80歳以上は12人、70~79歳は56人、60~69歳は133人で、この期間中の全感染者642人のうち31.3%を占めている。これまでの累積感染者のうち60歳以上の高齢層の割合(24.1%)に比べ、かなり高い数値だ。イム・スングァン京畿道COVID-19緊急対策団共同団長(京畿道医療院安城病院院長)は「現在見られる重症患者病床の余裕分(100床)は錯視効果かもしれない」とし、「今は積極的な接触者調査を通じて早期に感染者を見つけており、主に肺炎発生前に感染を確認しているが、高齢者を中心に症状が重症・危篤に悪化する患者が徐々に増えるだろう」と懸念した。

 さらに、重症患者の病床需要が急増するこの時期に、大型病院の専攻医らがストに入る。イム団長は「専攻医のストで人手が足りなくなる大型病院が、政府と事前に協議した重症患者のための病床提供に消極的になる可能性もあり、病床不足が懸念される」とし、「追加の病床確保に努めると同時に、症状が緩和した場合は直ちに転院させるなど、病床の調整も引き続き行わなければならない」と述べた。

チェ・ハヤン、ソ・ヘミ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/society/health/958135.html韓国語原文入力:2020-08-18 02:42
訳H.J

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