政府の不動産政策の失敗に対する批判とともに、住宅を複数所有している政府高官や与党の政治家に対しても売却圧力が強まっている。
経済正義実践市民連合(経実連)は7日、記者会見を開き、第21代総選挙で当選した共に民主党と共に市民党の所属議員180人について、候補者財産登録資料を分析した結果、複数住宅所有者は42人だったと発表した。経実連はこのうち、投機地域、投機過熱地区、調整対象地域に2軒以上の住宅を所有する議員は12人で、先の6・17不動産対策で追加された投機過熱地区を加えれば、計21人となると付け加えた。
民主党は先の総選挙前に、投機地域などに住宅を2軒以上保有する候補者たちから、実際に居住する地域の1軒を除き、残りの住宅は2年以内に売却するという誓約書を取っている。経実連のユン・スンチョル事務総長はこの日の記者会見で、「民主党代表と院内代表は、総選挙前に見せかけの住宅処分勧告をし、これを履行していないことに対して謝罪し、民主党の複数住宅所有議員は直ちに実需要外不動産を処分すべき」と指摘した。
参与連帯も、不動産政策に関する常任委である国会国土交通委員会と企画財政委員会の議員の30%が複数住宅所有者であるとし、両常任委の議員をはじめ国土交通部の高官らに対して居住目的以外の住宅を1カ月以内に売却することを求める署名運動を始めた。
このように政界への圧力が強まると、民主党の複数住宅所有議員たちは続々と売却の意向を明らかにした。非首都圏地域に5軒の家を持つ民主党のイ・ゲホ議員は「3軒は相続により所有権の一部を持っているものだが、すべて放棄するか整理中だ。残りも売却し、家族が住む家を1軒だけ残す予定」と述べた。京畿道に2戸のマンションを所有する民主党のキム・ビョンウク議員も「2戸のうち1戸は相続のため、臨時に所有することになったもの。1軒だけを残して処分する計画だ」と述べた。
与野党いずれからも、不動産白紙信託制を導入しようという声があがっている。ウォン・ヒリョン済州道知事はこの日、MBCラジオで「公的な権力でもって大多数の国民の私的領域を規制し、権力を行使するためには、まず手が清潔でなければならない」とし、不動産白紙信託制度を未来統合党の方針として採択することを主張した。イ・ジェミョン京畿道知事も5日、政府高官の2軒以上の住宅保有を禁止する「不動産白紙信託制」を導入すべきだという提案を行っている。
一方、この日午前に8月の民主党の党大会への出馬を宣言したイ・ナギョン議員は、ノ・ヨンミン大統領秘書室長の「盤浦(バンポ)のマンション」所有問題について、「残念に思う。然るべき身の振り方、措置があることを願う」と述べた。