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文大統領、退任後は慶尚南道梁山の新しい私邸へ

登録:2020-06-06 10:15 修正:2020-06-07 06:23
2630平方メートル規模…烽下村まで50分の距離 
もともと住んでいた私邸は警護施設の新築が困難
5日午前、慶尚南道梁山市下北面芝山里の平山村一帯。文在寅大統領夫妻は退任後、この村に私邸をかまえる見込み//ハンギョレ新聞社

 文在寅(ムン・ジェイン)大統領夫妻が退任後に住む新しい私邸の用地を、慶尚南道梁山市(ヤンサンシ)の平山村(ピョンサンマウル)に確保したことが確認された。元々あった梁山市梅谷洞(メゴクドン)の私邸は警護施設の新築が難しく、退任後の日常生活を送るのが難しいと判断し、新しい私邸用地を求めたというのが大統領府の説明だ。

 大統領府のカン・ミンソク報道官は5日、「文大統領は退任後、梁山下北面(ハブクミョン)の平山村で暮らす計画だ」とし、「新しい私邸の用地を確保した理由は警護問題のため」と述べた。かつて文大統領は大統領選挙直前の2017年4月に昌原(チャンウォン)を訪れ、「私も大統領の任期を終えたら現在住む梁山の家に戻り、余生を送りたい」と明らかにしている。文大統領が当時言及した「梁山の家」は梅谷洞の私邸で、2008年から文大統領夫妻が住んでいた。

 文大統領は最近まで梅谷洞の自宅に戻るという意思を何度も明らかにしていたが、警護処は、同地には警護施設が入れないため、退任後に暮らすのは難しいという考えを伝えていたという。カン報道官は「文大統領は(梅谷洞の私邸入居の方策を)もう一度検討するように警護処に伝えたが、警護処は到底警護施設が入居できないと最終判断した」と伝えた。そして「国家機関(警護処)が任務遂行が不可能だと判断しただけに、やむを得ず移転を計画することになった。文大統領は新しい用地を確保するとしても梅谷洞の自宅の規模よりは大きくならないように指示した」とカン報道官は付け加えた。

 今回購入した私邸の用地は広さが2630.5平方メートル(795.6坪)で、文大統領の私費(10億6401万ウォン、約9400万円)で購入した。登記簿謄本によると、文大統領と金正淑(キム・ジョンスク)夫人、大統領警護処は4月29日、K氏(67)から梁山市下北面芝山里(ハブクミョン・チサンリ)313番地と363-2~6番地、363-2番地内の一戸建て住宅などを購入した。313番地のうち92平方メートルと363-6番地は大統領警護処が持ち分および所有権を持ち、残りは文大統領と金正淑夫人が半分ずつ持ち分を持った。購入費用の調達方法に関し、「文大統領が梅谷洞の自宅を売却して調達する計画だ。価格は今、梅谷洞の自宅の方がやや高いと聞いている」と大統領府側は説明した。

 私邸敷地は行政区域上慶尚南道だが、蔚山(ウルサン)・釜山とも近く、京釜高速道路やKTX蔚山駅からも遠くないためアクセスも比較的良い。国内3大寺に数えられ、ユネスコ世界文化遺産である霊鷲山の通度寺は歩いて10分の距離にあり、盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領の墓地がある金海市進永邑(キムヘシ・ジニョンウプ)の烽下村(ボンハマウル)までは、車で50分弱かかる。現在、この村には48世帯、100人余りの住民が居住し、大半が70代以上の高齢者だ。村の周辺には通度寺の訪問客を対象に営業する食堂やコーヒー売り場などがある。

 カン・ミンソク報道官は、歴代の退任大統領の「豪華私邸」批判を意識したのか、「文大統領の私邸は地方にあるため、関係法令によって義務的に確保しなければならない敷地の大きさがソウルより大きくならざるを得ないという点を考慮してほしい」と述べた。

ソ・ヨンジ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/assembly/948142.html韓国語原文入力:2020-06-06 02:31
訳C.M

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