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政府、クラブなどの遊興施設の「QRコード入場名簿」来月実施

登録:2020-05-25 02:49 修正:2020-05-25 07:38
名簿虚偽記載などへの対応 
4週間保管後に廃棄…一時的運用 
 
クラブ発の6次感染も発生か 
富川の消防士、清州の農民「経路」不明 
「大邱の高3」発、牧師や信徒へ感染拡大
24日、ソウルのある大学街のコインカラオケに集合禁止の案内文が貼ってある。ソウル市は新型コロナ予防のため、今月22日からコインカラオケの営業を事実上禁止する集合禁止行政命令を下した//ハンギョレ新聞社

 防疫当局は24日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大を最小化するため、来月初めからクラブなどの遊興施設などに対して、QRコードを用いた「電子入場名簿」を活用することを明らかにした。この日6次感染と推定される患者が確認されるなど「旺盛な伝播」が起きているソウル梨泰院(イテウォン)のクラブ関連の感染のようなケースを防ぐための措置だ。地域では、感染経路が分からない患者も確認され続けている。

 中央災害安全対策本部のパク・ヌンフ第1次長はこの日午後の定例ブリーフィングで「梨泰院のクラブの調査過程では、入場者名簿に虚偽の記載をした利用者が多く、疫学調査遂行に相当な困難があった。迅速に接触者を把握して隔離する後続措置が遅れ、その間に感染拡大が続いた」と電子入場者名簿導入の背景を説明した。

 電子入場者名簿は、利用者がネイバー(ポータルサイト)などから使い捨てのQRコードをダウンロードして施設管理者に提示すれば、名前や電話番号などの個人情報はQRコード発行会社に、施設情報と訪問記録は公共機関である社会保障情報院に、それぞれ送信される。これらの情報は暗号化された状態で4週間保管され、その後廃棄される。遊興酒場やコーラテック(酒類を扱わないクラブ)など、集合制限命令を受けている場所は電子入場者名簿の作成が義務付けられ、感染症危機警報が「深刻」または「警戒」の時のみ一時的に運用される。来月初頭のモデル運用を経て、中旬から本格的に運用される計画だ。

 防疫当局は、ここ2週間は「大規模な流行は現れていない」としながらも、「梨泰院のクラブ関連の疫学調査のスピードが拡散の推移に追いつけないこと」を懸念している。この日、ソウル中浪区(チュンラング)では梨泰院のクラブ関連の6次感染と疑われる事例が発生した。「仁川の塾講師→受講生→タクシー運転手→京畿道富川市(プチョンシ)の誕生会の参加者→職場の同僚の40代女性」を経て、妻であるこの40代女性から感染したものと推定される。5次感染例も更に発生している。仁川市は同日、富平区山谷洞(ブピョング・サンゴクドン)に住むAさんとその息子がCOVID-19陽性判定を受けたと発表した。Aさんもやはり、塾講師から始まり教え子とタクシー運転手に連なる感染者であり、Aさんの息子は5次感染者と推定される。感染経路が不明な感染者も増えている。中央防疫対策本部は、この2週間に確認された感染者のうち感染経路が分からない患者の割合は6.8%で、その前の2週間より0.2ポイント増加したと明らかにした。防疫網内の患者管理比率も80%を切った。今月23日には京畿道の富川消防署西部119安全センターとソウルの麻浦(マポ)消防署に勤務する婚約関係にある2人の消防公務員が、22日には富川シンサン119安全センターに勤務する30代の消防士とその妻が陽性判定を受けた。消防庁は、富川消防署で接触者と同一空間を使用した消防公務員ら138人に対しCOVID-19検査を実施した結果、24日に全員が陰性判定を受けたと発表した。

 慶尚北道亀尾市(クミシ)では、大邱(テグ)の農業マイスター高校から始まった感染が教会などを中心に広がり、同校3年生の20代の兄、この兄弟が通っている亀尾市元坪洞(ウォンピョンドン)の中央市場内に位置するエリム教会の牧師夫婦と3人の信徒の感染が追加確認された。同日、忠清北道清州市(チョンジュシ)では梨泰院のクラブなどとは関係のない30代の農民が陽性判定を受け、保健当局が疫学調査を行っている。

 一方、防疫当局は、長期滞在外国人が出国後にCOVID-19に感染して再入国するケースを防ぐため、来月1日から登録外国人再入国許可制と再入国者への診断書の所持の義務付けを実施する。

クォン・ジダム、ソ・ヘミ、イ・ジョンハ、ク・デソン、チェ・イェリン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/health/946293.html韓国語原文入力:2020-05-24 21:52
訳D.K

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