7日にソウル梨泰院(イテウォン)のクラブに端を発する集団感染が確認されてから1週間たったが、関連した新規感染者数は毎日20~30人を維持している。大邱(テグ)の新天地イエス教から発した集団感染のように「スーパースプレッダー事件」に発展するのではないかという懸念が出たのに比べると予想外の規模だが、防疫当局は13日「(梨泰院クラブの訪問者と異なり)新天地イエス教の信者の接触は高密度で繰り返し行われたため」と説明した。
中央防疫対策本部のチョン・ウンギョン本部長は同日午後の定例会見で、「新天地イエス教の事例と比べると、梨泰院のクラブ発の集団感染の危険性はどの程度か」との質問に「(最初の患者以後の)潜伏期の2週間がまだ過ぎておらず、検査を受けない方々もいて、正確な発病率や危険度の判断は調査以後に行える」としながらも「発病率に違いがあり得る」と語った。「新天地イエス教の信者の場合は、教会の礼拝でなくても少数が密に接触する小集会が極めて多かった」とのことだ。
不特定多数が、短い場合は数分、長くても1、2時間ほど留まり他の場所に移動するクラブ訪問者とは異なり、教会では決まった人員が続けて会いウイルスを感染させる機会がより多かったという説明だ。実際に大邱の最初の患者である31人目の感染者が出た翌日(2月19日)から新天地イエス教関連の新規患者が毎日数十~数百人ずつ新たに出現し、3月3日には最も多くの851人(午後4時時点)が出たことがある。
二つの事例の共通点も指摘した。チョン本部長は「あの時は(新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染力の)危険度や市中感染がなかった状況だったのでマスクを付けておらず、祈祷や礼拝を行う過程で飛沫に多く露出したと見られる。クラブも室内では参加者はマスクを付けず、大声で叫ぶなどして飛沫が多く流出するという点は同じ」として「このように密閉されて(人々の間の距離が)密接で密度が極めて高ければ、新天地イエス教会やクラブではなくても、どこででも(COVID-19の感染が)発生することがあり得る」と強調した。
防疫当局はこのように人で混雑して換気が難しい場所の防疫を強化して実効性を高められるよう、遊興施設などが入退出名簿を作成する場合、入退出する人が偽りの情報を書けないようにする行政命令を発動することが可能か検討中だ。また、施設別の危険度に応じて防疫規則も補うことにした。チョン本部長は特に「遊興施設や塾、学校の危険度は異なるので、それに伴う差別化されたアプローチが必須であるとの指摘に100%同意する」とし「法的根拠やインセンティブ、処罰などが必要か検討する」と語った。
ソウルや慶尚南道など一部の地方自治体で施行した匿名検査は、同日から全国に広がった。ただし防疫当局は「梨泰院のクラブという特殊性を考慮した措置であり、検査全体に拡大する計画はない」と語った。