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「新型コロナ再陽性者の抗体にウイルス“対抗能力”を確認」

登録:2020-04-22 21:14 修正:2020-04-23 07:46
COVID-19再陽性者25人を中和抗体検査 
このうち12人が遺伝子増幅検査で陽性判定 
「再陽性者の伝染力は高くない」
中央防疫対策本部のチョン・ウンギョン本部長が16日午前、政府世宗庁舎で開かれた新型コロナ対応中央災害安全対策本部会議に参加している//ハンギョレ新聞社

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の再陽性者の抗体が、感染後ウイルスに対抗できる“中和抗体”であるとの分析結果が出た。ただし、彼らの約半数は中和抗体があっても呼吸器に新型コロナウイルスが残っていた。防疫当局が新型コロナウイルスの中和抗体を確認したのは今回が初めてだ。

 22日、中央防疫対策本部(防対本)방대본のチョン・ウンギョン本部長は「新型コロナウイルス感染後に回復し抗体が形成された後にもウイルスが検出されることがありうるかを確認する分析試験の中間結果で、陽性判定者25人全員に感染後ウイルスに対抗できる中和抗体が形成されていたことを確認した」と明らかにした。これに先立って政府は、COVID-19再陽性者から無作為に25人を選び、中和抗体検査を進めた。中和抗体とは、一般抗体のうち感染してもウイルスに対抗する保護能力がある抗体を称する。

 ただし、中和抗体を持っている再陽性者のうち12人が、新型コロナウイルス遺伝子増幅(PCR)検査で陽性判定を受けた。チョン・ウンギョン本部長は「患者により中和抗体が形成されてもウイルスが完全に除去されずに体内に残っている期間が異なると推定できる。現在、追加研究を進行中」だとし、「12人に対して追加ウイルス培養検査をしたが、1次検査では陰性と確認された」と説明した。ハン・ミョングク防対本検査分析チーム長も「ウイルスが呼吸器内に排出されるとき遺伝子は検出されるがウイルスの断片が検出されるものとみられる」とし、「ウイルスが分離培養されないことからして『ある程度の防御力はあるのではないか』と思われる」と説明した。疾病管理本部は今後、再陽性者に対する中和抗体検査を引き続き進める計画だ。この日基準でCOVID-19再陽性者は計207人いる。

 COVID-19感染者の主治医らで構成された新型感染病中央臨床委員会は、防対本の発表があった後、「COVID-19完治患者のウイルス再検出の事例を、中和抗体ができても生きているウイルスは除去されないと解釈してはならない」という立場をまとめた。呼吸器検体による遺伝子増幅検査で陽性が出たが、これらの人々のウイルス培養は陰性が出たということは、「生きているウイルス」ではなく「死んだウイルス」から出たという解釈だ。 オ・ミョンドン中央臨床委員会委員長は「防対本の今回の調査結果は、完治者のウイルス検査で遺伝子(RNA)が検出されることと関係なく、すべての患者から中和抗体がちゃんと生じたと解釈するのが正しい」と指摘した。結果的に、中和抗体がある再陽性者らの伝染力は高くないという意味だ。

クォン・ジダム記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/health/941570.html韓国語原文入力:2020-04-22 17:46
訳J.S

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