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未来統合党、後を絶たないセウォル号関連の“暴言”を吐いても公認確定

登録:2020-04-10 06:43 修正:2020-04-10 08:21
「毎月沈没させて雇用創出」「もううんざり」 
統合党、物議をかもしても公認…懲戒するふりだけ 
キム・ムンス「セウォル号は聖域なのか?」暴言を庇護
セウォル号事故の遺族らで構成された「4・16連帯」のメンバーらが先月18日午前、京畿道富川市の仁川地方裁判所富川支院前で、自由韓国党(現未来統合党)のチャ・ミョンジン元議員に対する処罰を求める記者会見を行っている//ハンギョレ新聞社

 セウォル号惨事を狙った未来統合党関係者の暴言は、チャ・ミョンジン候補が初めてではない。しかし統合党は遺族を侮辱し、嘲弄する暴言が議論になっても、“生ぬるい”懲戒にとどまった。“暴言リレー”の背後にいるのが統合党指導部だと批判されるのもそのためだ。今回の総選挙を控え、セウォル号関連の暴言で物議をかもした人々は、これといった不利益を被ることなく、ほとんどが公認を受けた。

 チャ・ミョンジン候補はセウォル号関連の暴言で有名になった。彼は昨年4月15日、フェイスブックに「家族の死に対する世間の同情を、刺身で食らい、蒸して食らい、それでも飽き足らず骨まで貪り、とことん食らい尽くす」という書き込みを掲載し、「党員権停止3カ月」の処分を受けた。この懲戒措置のため、今回の総選挙の党内選挙の過程で減点を受けたが、公認が確定した。

 光州(クァンジュ)西甲地域に出馬したチュ・ドンシク候補のセウォル号関連した過去の発言も、ともに物議を醸している。彼は2018年8月、フェイスブックに「雇用創出に悩むことはない。これから毎月セウォル号のようなものを一隻作って沈没させよう」、「1千隻だけ作って沈没させよう。真相調査委など良質の雇用はいくらでも創出できる」などの暴言を吐いた。チュ候補は9日、立場文を発表し、「各種調査委を設置して莫大な予算を使ったではないか。それなのに、検警の捜査結論である単なる海難事故以上の結論が出たことがあるか。これが予算の無駄遣いでなければ、何なのか」と居直りの主張まで展開した。

 このほか、統合党では「安全事故で亡くなった死亡者に国家有功者よりも数倍良い待遇をすべきというのがセウォル号特別法」(シム・ジェチョル、京畿道安養東安乙)、「今朝受け取ったメッセージ『セウォル号で同情を買うのはもうやめてほしいと言って下さい。もううんざりです』」(チョン・ジンソク、忠清南道公州・扶余・青陽)、「活動期限中の事実上何事もせず、国民の税金を無駄にしているセウォル号特委関連予算の点検が急がれる」(キム・ヨンナム、京畿道水原市丙)など、セウォル号関連問題の問題発言が後を絶たなかかったが、彼らは全員今回の総選挙で公認を受けた。

 統合党のホームページには同日「チャ・ミョンジンの除名決定を撤回せよ」、「統合党には投票しない」という書き込みが殺到した。統合党出身でチャ・ミョンジン候補に近いキム・ムンス・キリスト教自由統一党選挙対策委員長も同日、フェイスブックに「選挙の度、中道左派のふりをしなければならないのか。セウォル号は聖域なのか」という書き込みを掲載し、チャ候補をかばった。チャ候補もこうした雰囲気に鼓舞されたかのように、同日午後「暴言で世論を糊塗する勢力のうごめきに屈しない」とし、相手側のキム・サンヒ民主党候補を侮辱と名誉毀損で告訴する意向を示した。

 イ・グァンフ慶南研究院研究委員は「似たような言動が繰り返されるのは、政党内にそのような過ちを正せるシステムと力量が備わっていないことを意味する」と指摘した。

チャン・ナレ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/assembly/936431.html韓国語原文入力:2020-04-10 02:41
訳H.J

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