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療養院などで最大10人の検体をまとめて検査

登録:2020-04-09 20:59 修正:2020-04-10 07:41
療養病院など集団感染リスク施設で「集合検査法」活用へ
8日午後、ソウルの宣陵路にある江南保健所で、新型コロナウイルス感染が疑われる人々が検査を受けている=パク・ジョンシク記者//ハンギョレ新聞社

 特定集団で新型コロナウイルス感染症(COVID-19)発生の有無を速やかに確認できるよう、最大10人の検体を一度に検査する「集合検査法」(Pooling)が施行される展望だ。防疫当局は、老人専門療養病院や療養院など集団感染のリスクが高い施設でこの検査法を活用し、患者をより早期に発見し追加感染を防ぐ計画だ。

 疾病管理本部と大韓診断検査医学会は9日、「650回の評価試験を経て、韓国の状況に合うよう集合検査法プロトコルを完成させた」と明らかにした。集合検査法は、複数の検体を混ぜて1つの検体にして検査し、陽性が確認された場合には残った検体を用いて個別再検査をする方式だ。この方式は、症状はないが感染予防のために周期的検査が必要な療養施設入院者など感染ハイリスク群での感染有無を選別する際に役立つ。防疫当局は「集合検査法は、COVID-19の確認検査では使わない。症状がない感染ハイリスク群の疾病監視の目的にのみ用いる」と明らかにした。

 これまで医療界では、老人専門療養病院や療養院、精神科病院など感染リスクの高い脆弱施設を中心に全数調査を効率的に行うには集合検査法を導入する必要があると主張してきた。大韓診断検査医学会のクォン・ゲチョル理事長は「検査にかかる費用と時間を大幅に減少させ、検査の正確度は維持できる」と話した。

 こうした中で、大邱慶北科学技術院(DGIST)の核心たんぱく質資源センターはこの日「COVID-19検診を20分台に短縮できる診断試薬を開発し、診断キットの生産企業であるエムモニターに提供し生産に着手した」と明らかにした。既存の診断キットは、検査結果が出るまでに4~6時間かかるが、これを大幅に短縮したということだ。

 一方、政府は来月初めに猿など霊長類を対象にCOVID-19治療剤1件、ワクチン2件の効能検証を始める計画だと明らかにした。

パク・ダヘ、ク・ボングォン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/health/936416.html韓国語原文入力:2020-04-09 20:26
訳J.S

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