新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的な大流行で、117カ国が韓国に防疫物資の輸出や人道支援などを要請したという。
外交部高官は27日、記者団に「防疫物資の輸出要請国が31カ国、人道的支援要請国が30カ国、両方を求めている国が20カ国で、公式的に要請を行った国は81カ国」だと述べた。さらに民間企業レベルで協力が進んでいる36カ国を合わせると、計117カ国が輸出または支援を要請していると同高官は伝えた。
韓国政府は26日、「COVID-19防疫物資の海外進出支援関係省庁作業部会(TF)」の第1回会議を開き、防疫物資の海外進出支援策などについて協議した。同高官は「韓国が(防疫物資において)最も余裕分を確保しており、強みを持っているため、主に輸出しようとしているのは診断キット」だとし、「国内最大需要を考慮しても、韓国企業には1週間に330万回(検査)程度の輸出余力がある」と説明した。同高官は、韓国産診断キットが6時間以内に結果が判明するうえ、36万件の信頼可能な検査結果がデータが蓄積されているため、他国の製品より海外での需要が爆発的に増えていると伝えた。
政府は今後、商業的輸出と援助を同時に進める方針だ。同高官は「該当国の保健需要や経済的実益、韓国の対外政策をすべて考慮し、選別支援行う方針だ」と述べた。さらに「最も優先的に(輸出を)考慮しているのは米国」だとし、「米国で感染者が爆発的に増加しており、トランプ大統領も韓国に要請している状態だ。韓米同盟レベルで米国も韓国に対して入国禁止措置を取らず、通貨スワップも締結しており、これに相応する措置が必要だと考えている」と説明した。さらに、他の優先考慮対象国には「様々な方面で協力が行われる」アラブ首長国連邦(UAE)と「新南方政策核心国家の一つ」であるインドネシアを挙げた。このほか、ルーマニアはすでに2回、韓国製防護服や診断キットを北大西洋条約機構(NATO)の輸送機を通じて空輸した。
同高官は「国連の調達市場にも積極的に進出するつもりだ」とし、「医薬品、ワクチンなどの分野の韓国の力量に比べて、国連調達市場への進出はそれほど多くない。外交部がベンダー(販売者)登録などを積極的に支援する方針だ」と述べた。