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1日当たり新たな陽性200人台に減少も…「小規模集団感染」拡大の懸念

登録:2020-03-09 01:30 修正:2020-03-09 08:06
午後4時現在、新たな新型コロナ感染者 
6日505人、7日448人、8日272人 
 
ズンバダンス関連100人に迫る 
盆唐済生病院、週末の間に5人から13人に
社会的に距離を取るキャンペーンで外出を自粛する市民が増えている。8日午後のソウル光化門広場は比較的閑散とした様子=キム・ヘユン記者//ハンギョレ新聞社

 韓国政府は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡散の中心である大邱(テグ)・慶尚北道地域の状況が「安定化の初期」に入ったと見ていると発表した。新天地イエス教の大邱地域の信徒に対する全数診断検査が大詰めの段階に入り、COVID-19の新たな確定感染者数が2日連続で減少するなど、「大火」は抑えつつある格好だ。しかし、病院、趣味の集いなどでの小規模の集団感染が後を絶たず、まだ楽観的な見通しを立てるのは難しそうだ。

 中央災難安全対策本部(中対本)のパク・ヌンフ第1次長(保健福祉部長官)は8日のブリーフィングで「現在までの推移からすると、(COVID-19の感染者が多く発生した)中心地域である大邱・慶尚北道が次第に安定化する初期の状況と判断する」と語った。中央防疫対策本部(防対本)が同日明らかにしたCOVID-19確定感染者数は午後4時現在で7313人と、前日より272人増えた。死者は50人に増え、隔離解除された人は130人となった。

 新たに感染が確認された人の数は、6日の505人、7日の448人に続き、この日もかなりの減少を見せた。大邱地域で新たに感染が確認された人の数(0時現在)も、520人(3日)→405人(4日)→321人(5日)→367人(6日)→390人(7日)→294人(8日)と、増加幅は落ち着いてきている。防対本のチョン・ウンギョン本部長は同日、「大邱の新天地イエス教信者たちの検査が95%ほど進んた。信者の検査が大詰めを迎えつつあるため、患者の数が少し減ってきている」と説明した。防疫当局は増加幅の落ち着きに期待を抱きながらも、「だいたいあと2~3日は見守るべきだと思う」と緊張を緩めていない。

 問題は小規模の集団感染だ。保健当局は、同日現在COVID-19の感染例の79.4%が集団感染だと明らかにした。新天地イエス教以外でも、全国各地で人々が集まる場所や各種の会合などを媒介にCOVID-19が広がっているのだ。

 最も危険度が高いとされる病院が代表的だ。京畿道城南市(ソンナムシ)の盆唐済生病院では、患者と保護者、医療陣などの計13人が陽性判定を受けた。保健当局や城南市などが81病棟を中心に展開している疫学調査の結果によっては、感染者がさらに増える可能性がある。同病院は、呼吸器と非呼吸器の患者の動線を分離して国民が安心して診療を受けられるように政府が指定した国民安心病院の一つであるため、不安が収まっていない。

 忠清南道と江原道地域ではズンバダンス(ラテンダンスやエアロビクスなどを融合した運動)を媒介とする感染者が大幅に増えた。先月25日に忠清南道天安市(チョナンシ)で初めて感染が確認されたズンバダンス関係者の感染はその後、牙山市(アサンシ)や世宗市(セジョンシ)、江原道江陵市(カンヌンシ)にまで広がり、8日現在の感染者数は100人に迫っている。

 世宗市や江陵市などの説明を総合すると、8日に陽性判定を受けた3人はズンバダンスの講師と受講生だ。江陵の感染者である20代の女性は先月15日、天安で開かれたズンバダンス講師のワークショップに参加した。このワークショップには大邱から来た3人を含め、全国8つの市・道から29人のズンバダンス講師が参加していたという。忠清南道はこのうち18人を検査し、6人の感染が確認されたと明らかにした。世宗市の感染者の1人はズンバダンスの受講生だが、バイオリン教習所の講師でもあり、追加拡散の懸念を排除できない。また別の1人は保健福祉部の公務員で、政府は7日、この公務員と接触した27人に対して自宅隔離措置を取った。

パク・ジュニョン、パク・キヨン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/931675.html韓国語原文入力:2020-03-08 19:11
訳D.K

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