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中道・保守、アン・チョルスに求愛競争…野党再編の本音はまちまち

登録:2020-01-07 03:24 修正:2020-01-07 07:16
アン・チョルス前議員が正しい未来党ソウル市長候補時代、ソウル広津区のあるカフェでハンギョレのインタビューに応じている=キム・ジョンヒョ記者//ハンギョレ新聞社

 アン・チョルス前議員の政界復帰宣言後、保守と中道陣営の動きが早くなっている。野党陣営の再編の流れを主導するために、あるいは少なくとも疎外されないために、各自がアン前議員にラブコールを送っているのだが、本音はまちまちだ。アン前議員は旧正月連休前に帰国した後、しばらく去就を決めず、独自の第3勢力構築などに努めるだろうと見られる。

 正しい未来党のソン・ハッキュ代表は6日午前に国会で開かれた最高委員会議終了後、記者団に対し、「特に議論されたことはないが、アン前代表(国民の党当時、共同代表)は中道路線政治を(行うという意志を)はっきりさせているが、帰国してから(我々との)協議があるだろうと期待している」と述べた。この日ソン代表は、会議室にアン・チョルス前議員と一緒に写った写真を掲げて会議を行い、注目を集めた。党内の他の議員から退陣を迫られているソン代表は、アン前議員が帰国すれば論議を経て全権を渡すという態度を維持し、耐えている。

 第3勢力を夢見る者たちもあわただしくなってきた。代案新党ではユ・ソンヨプ創党準備委員長がこの日、アン前議員に言及し、「政界再編は選択ではなく必須」、「代案新党はいつでも門戸を開いている」と公開メッセージを送った。正しい未来党から離党した正しい政党系の議員たちが結成した「新しい保守党」は、アン前議員の述べる「革新」が「新しい保守党の考えと似ている」とすり寄った。ハ・テギョン新しい保守党共同代表は同日、記者たちと昼食懇談会を開き、「ユ・スンミン党再建委員長が(国民の党と正しい政党の統合により正しい未来党を作ったことについて)『結婚を誤った』と述べたのは、『新婦が(アン・チョルス前議員から)他の人に変わった』というのが要旨」とし、「再統合」に対する期待をほのめかした。

 保守再編の主導権を狙う自由韓国党は、アン前議員側が韓国党とは一線を画すとしたため、しばらく見守るという雰囲気だ。ファン・ギョアン代表の保守統合推進について、アン前議員は6日付『朝鮮日報』のインタビューで「結集したからといって解決するわけではないだけに、革新が先」と一蹴している状況だ。ファン代表はその代わりに、済州道のウォン・ヒリョン知事や無所属のイ・オンジュ、イ・ジョンヒョン議員ら保守派陣営の人士に直接電話をかけ、統合論議を提案しているという。

 ただ、韓国党内部では、ファン代表が今のように保守統合の主導権を手放さないという態度を維持するなら、アン前議員だけでなく、新しい保守党などの他の保守陣営との統合論議を進展させることも容易ではないと見る者も多い。ファン代表が同日発表した「統合推進委員会」も、韓国党の主導のもと論議するために提案したとみる向きが多い。ある野党関係者は、「ファン代表は『すべて得ようとすれば統合は為しえず、手放してこそ統合の道が開かれる』と言ったが、当の本人が何も手放していない。当選が困難な地域での出馬は保守統合の要求に対応し『手放す』こととは関係ない」と皮肉った。

チョン・ユギョン、イ・ジュビン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/assembly/923377.html韓国語原文入力:2020-01-06 19:05
訳D.K

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