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1カ月以上飛行中止していた「ワイルドキャット」…原因は「疲労亀裂」

登録:2020-01-04 01:56 修正:2020-01-04 07:37
海軍、1月3日付けで問題の機体以外の同型ヘリ7機を飛行再開
2017年2月1日に作戦配備された海軍の海上作戦ヘリ「ワイルドキャット(AW-159)」が海上を機動している。後ろに見える艦艇は2500トン級護衛艦(FFG)「光州」=海軍提供//ハンギョレ新聞社

 昨年11月に哨戒飛行中の海上作戦ヘリ「ワイルドキャット(AW-159)」で異常な兆候がとらえられたのは「振動吸収装置(ダンパー)」の疲労亀裂のためであったことが明らかになった。

 3日、海軍は「2019年11月23日、AW-159海上作戦ヘリコプター1機で振動吸収装置(ダンパー)の損傷が発生され、同一機種の飛行を中止して製造社、専門機関とともに原因究明と同一現象の発生の有無に関する全数調査を実施した。調査の結果、故障ヘリのダンパーの損傷は疲労亀裂のため発生した現象だった」と明らかにした。海軍は2020年1月3日から、問題が発生したヘリ1機を除く残りの同型ヘリ7機の飛行を再開することにした。ダンパーはヘリの回転翼と本体をつなげて振動を吸収し、機体の振動を防ぐ役割を果たす。

 2019年11月23日昼12時10分ごろ、任務遂行中のワイルドキャット1機で振動が発生し、同機は基地に予防着陸した。もともとダンパーの寿命は1000時間程度だ。しかし、問題が生じたダンパーの運用時間は300時間程度だったという。海軍は問題の発生した当日の午後、振動が発生した機体1機を含めた同一機種8機全てに対して飛行中止命令を下した。

 3日の海軍の説明通りなら、軍当局はこの機体で実際の寿命より早く疲労亀裂が発生した理由を明らかにするため、製作社と引き続き調査を行う計画だ。海軍関係者は「(異常な兆候を見せた1機を除く)残りの7機では異常現象は発生していない。海軍は今後同種機体に対する安全検査と運用規則を強化し、徹底した飛行安全措置のもとに運用する予定」と述べた。

 ワイルドキャット(AW-159)は駆逐艦や護衛艦に搭載される海上作戦ヘリだ。最先端の探知装備が搭載されており、対艦ミサイル「スパイク」や国産魚雷「チョンサンオ(ブルーシャーク)」などを装備し艦艇や潜水艦を攻撃できる。海軍は2016年6月、北朝鮮の潜水艦の脅威に対応するために、英国とイタリアが合弁して開発したワイルドキャット8機を導入、翌年の2017年2月1日に作戦配備している。

ノ・ジウォン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/923081.html韓国語原文入力:2020-01-03 15:41
訳D.K