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韓中日「朝鮮半島の非核化に協力」…朝米対話の早期再開に向けて努力

登録:2019-12-25 05:34 修正:2019-12-25 08:27

[3カ国首脳、共同マスコミ発表] 

文大統領「朝鮮半島の平和は3カ国の共同利益」 
李首相「問題解決に努力を傾ける」 
安倍首相は「北朝鮮ミサイルは脅威」と温度差示す 

「韓中日は経済運命共同体」で共感 
3カ国FTA交渉の加速化など協力を確認 
人的・文化的交流の活性化の必要性も

文在寅大統領(左端)と中国の李克強首相(中央)、日本の安倍首相が24日(現地時間)、中国の四川省成都の杜甫草堂で、韓中日協力20周年記念の除幕式を行っている=大統領府写真記者団//ハンギョレ新聞社

 文在寅(ムン・ジェイン)大統領と中国の李克強首相、日本の安倍晋三首相は24日、韓中日首脳会議を開き、「朝鮮半島の非核化と恒久的平和に向けて緊密な疎通と協力を続けていくこと」で合意した。3カ国首脳は韓中日自由貿易協定(FTA)交渉の加速化をはじめ、3か国協力の重要性にも共感した。

 同日午前、中国四川省成都の世紀城国際会議センターで開かれた韓中日首脳会議後に行われた共同マスコミ発表で、文大統領は「我々は朝鮮半島の平和が3カ国の共同利益に合致するということで認識を共にし、朝米対話の早期再開を通じて非核化と平和が実質的に進展するよう、共に努力することにした」と述べた。

 李克強首相も「朝鮮半島の非核化と北東アジアの恒久的な平和実現が共同の目標であることを再確認した」と述べた。彼は「政治・外交的手段として朝鮮半島問題の解決に力を傾けることで、朝鮮半島と地域の長期的な安全を実現する」とし、「韓中日と第4国の協力を進める用意がある」と付け加えた。北朝鮮と協力したり仲裁する可能性に触れたものと見られる。

 ただし、安倍首相の発表文は韓中首脳とはかなり異なるものだった。安倍首相は「北朝鮮の相次ぐ弾道ミサイルの発射は国連安保理決議違反であり、地域の安全保障に深刻な脅威」だとしたうえで、「関連した安保理決議を完全に履行し、朝米プロセスの動力を維持することが日中韓と約4国の共通した立場であることを再確認した」と述べた。また、「拉致問題の早期解決」も強調した。

 3カ国首脳は同日、経済・社会・環境分野の協力強化と人的・文化交流の活性化の必要性も強調した。

 文在寅大統領は同日の首脳会議の冒頭発言で、「経済的にも我々(韓中日)は運命共同体」とし、「分業と協業システムの中で共に発展できるよう、3カ国間の経済協力がさらに強化されることを望んでいる」と述べた。韓中日の3カ国の経済発展の根幹には分業と協業が位置していると強調し、日本の対韓輸出規制を遠回しに批判したものと見られる。

 李克強首相は「我々は自由貿易と経済投資を支持する」と強調し、「いずれも東アジア地域包括的経済連携(RCEP)の早期署名を主張する」と述べた。ASEAN(東南アジア諸国連合)10カ国と韓国や中国、日本、インドなど16カ国の巨大な自由貿易地帯の創設を目標に進められてきた東アジア地域包括的経済連携は先月、インドが抜けたまま、協定文が妥結された。李首相は韓中日自由貿易協定(FTA)の交渉も加速化させると強調した。安倍首相も「東アジア地域包括的経済連携について、16カ国の早期署名を推進する計画であり、十分な付加価値を持つ日中韓FTAを推進していくことを確認した」と述べた。

 韓中日FTAの交渉は2013年から16回も開かれたが、各国の利害関係が交錯し、結論を見出せずにいる。今回の首脳会議を契機に交渉にも弾みがつく見通しだ。農業やサービス分野など、各国が重視したり敏感に考える分野が異なるため、ひとまず互いに受け入れられる部分は合意し、今後の交渉でさらに高いレベルの協定を締結する方式で進められるものと見られる。

 3カ国の指導者たちはこの日、首脳会議を終えた後、朝鮮半島の完全な非核化と北東アジアの平和・安定の維持のために努力し、自由貿易と多国間主義を強化しようという内容などを盛り込んだ今後10年の3カ国共同ビジョンを採択した。

パク・ミンヒ記者、ホン・デソン先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/diplomacy/922032.html韓国語原文入力:2019-12-25 02:30
訳H.J