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「文大統領の真摯さが表れた」「一方的な政治ショー」…“国民との対話”、異なる評価

登録:2019-11-21 08:53 修正:2019-11-21 14:59
正義党・民主平和党「対話の努力を肯定的に評価」 
保守野党「国民の苦痛に答えていない」
文在寅大統領が19日、ソウル上岩洞の文化放送スタジオで「国民が問う、2019国民との対話」終了後、時間の関係上受けつけられなかった質問紙を手渡されている=大統領府写真記者団//ハンギョレ新聞社

 19日、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が国民パネル300人と行なった「2019国民との対話、国民が問う」をめぐり、大統領府と政界は20日、異なる評価を下した。

 大統領府関係者は「形式が散漫だったり、整えられていないと見えるかもしれないが、主権者である国民が質問するという積極的な意志を表現したと思う」とし、「大統領はチョ・グク長官任命について謝罪し、GSOMIAに対する立場を説明するなど、国民に対する真の思いを伝えた」と自評した。共に民主党も前日、ホン・イクピョ首席スポークスマン名義の論評を出し、「国民と真摯に対話する場だった。ほとんどの懸案について精通している大統領の姿は、国民に『信頼できる指導者』の姿として映ったと思う」と高く評価した。

 保守野党の評価は辛かった。自由韓国党のファン・ギョアン代表はこの日の最高委員・重鎮連席会議で「大統領府が準備した内容だけを一方的に伝えたショーと言われているが、私もそう思う」とし、「破綻直前の経済によって国民の苦痛と怒りが天を突いているのに、少しも国民の苦痛や憤りに対する答えが込められていなかった」と批判した。正しい未来党のソン・ハッキュ代表も「国民の願いと怨みの声がどれほど大きいか、大統領は国民の生の声をきちんと聞かなければならず、国民に十分に答えなければならない」と指摘した。

 正義党と民主平和党は大統領の対話の努力を肯定的に評価しながらも、懸案に対する対策が明確に提示されなかったということに遺憾の意を表した。正義党のキム・ジョンデ首席スポークスマンは「大統領の真摯さがよく表れていた」と述べながらも、「韓国社会の不平等解消、朝鮮半島周辺情勢を主導する平和企画、若者に機会を与える大胆な政策、中小商工人など韓国社会の重要な課題が走馬看山(ひとつひとつ丁寧に見ずざっと眺めること)のように通り過ぎていってしまった点が残念だ」と話した。民主平和党のパク・ジュヒョン首席スポークスマンは「対話を強化しようという努力は肯定的に評価するが、政権後半に変わるという確信を与えるには足りなかった」と苦言を呈した。

 メディアが専門のチョン・ヨヌ世明大学教授は「市民と直接対話するのは良い試みだったと思う」としながらも、「訓練されていない市民たちが質問したため、国民を代表して質問しているのにもかかわらず大統領がどのような政策を繰り広げていくかを知るには不十分だった。記者会見など争点についてまとめられた質疑応答をする場もさらに設けられたら、という惜しさがある」と述べた。

チャン・ナレ、イ・ワン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/assembly/917827.html韓国語原文入力:2019-11-21 02:30
訳C.M

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