金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が三池淵郡(サムジヨングン)を訪れ、「我々の方式で発展と繁栄の道を切り開いていける」というのが「2019年の総和(総括)」だと強調し、白馬に乗って白頭山(ペクトゥサン)の頂上に登って「(2020年)再び世界が驚く雄大な作戦」を構想したと、「労働新聞」が16日付で報道した。
金正恩委員長は、三池淵郡の建設現場を現地指導し、「敵がどれほど執拗にあがいても、我々の力でいくらでも生きていけるし、我々の方式で発展と繁栄の道を切り開いていけるというのが2019年の総和」だと述べたと、「労働新聞」が写真28枚と共に1~2面に報道した。金委員長は「米国など反共和国敵対勢力に強いられてきた苦難は、もはや苦難ではなく、わが人民の怒りに変わった」とし、「自力更生の旗印で、敵が羨み、頭を抱えるよう、未来を切り開き、これからも堂々と生きていかなければならない」と述べた。さらに、「今の国の状況は敵対勢力の執拗な制裁と圧殺策動によって非常に厳しく、我々の前には難関も試練も多い」としながらも、「我々は誰の助けを求めても、いかなる誘惑に耳を傾けてもならない」と強調した。
金委員長のこのような発言には、「経済集中」戦略路線を堅持しつつ、朝米および南北関係において制裁の解除を急ぐよりも、望んできた成果を収めるまで“踏ん張り”で対抗するという思惑があるものと見られる。「労働新聞」に報道された金委員長の発言が、米国や韓国を直接狙って非難するよりも、制裁の長期化で苦しむ北朝鮮の人民をなだめて鼓舞することに焦点が当てられている点も注目される。
金委員長の三池淵郡現地指導は、「三池淵郡での活動は敵対勢力との熾烈な階級闘争、政治闘争」と強調した「労働新聞」4月4日付の報道以来、6カ月ぶりのことだ。ストックホルム朝米実務交渉以降、「総合種子研究開発基地」(朝鮮人民軍810部隊1116号農場、「労働新聞」10月9日付)訪問に続き2回目の現地指導で、「民生」と「経済」に焦点が当てられている。
金委員長は、三池淵郡人民病院や歯科専門病院の建設事業場、三池淵郡クロマメノキの実飲料工場を含めて2段階工事の仕上げの段階である三池淵郡の建設現場を直接視察し、「すべてが満足できる出来栄えだ」「感無量だ」と述べた。(今回の現地指導には)労働党中央委の金与正(キム・ヨジョン)第1副部長とヒョン・ソンウォル副部長などが同行した。
「労働新聞」は同日付3面で、金委員長が「白頭に初雪が舞い降りる中、自ら白馬に乗って白頭山頂に登った」と、写真8枚と共に報道した。金委員長の白頭山登頂に「朝鮮労働党中央委員会幹部らが同行」したとし、「同行した一群は(金委員長の)偉大な思索の瞬間を目撃し、再び世界が驚き、我々の革命が一歩前進する雄大な作戦が繰り広げられると確信した」と、「労働新聞」が報じた。金委員長は、チャン・ソンテク処刑直前(2013年2月)や金正日(キム・ジョンイル)総書記3周忌の脱喪の直前(2014年11月)、2018年対外戦略の大転換の直前(2017年12月)など、重要な局面に白頭山に登った。