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「光州川に向けて『タタタ』銃声」チョ・ビオ神父とヘリコプター射撃目撃

登録:2019-10-08 04:47 修正:2019-10-08 08:06
5・18ヘリコプター射撃、新たな証言出る 
イ・グァンジュンさん「80年5月21日、湖南洞聖堂の前で目撃」 

光州地裁刑事8単独、7日に全斗煥氏刑事裁判公判 
「弾痕鑑定書など物証もとに年内判決か注目」
5・18当時にヘリコプター射撃を目撃したと証言した故チョ・ビオ神父(1938~2016)を回顧録の中で「聖職者という名に恥ずべきうそつき」と呼び、チョ神父への名誉毀損の疑いで裁判中の全斗煥元大統領が今年3月11日に光州地方裁判所に出廷している様子=資料写真//ハンギョレ新聞社

 5・18当時ヘリコプター射撃を目撃したという新たな証言が出たことにより、過去にヘリコプター射撃を証言した故チョ・ビオ神父を「うそつき」と非難した疑いで刑事起訴されている全斗煥(チョン・ドゥファン)元大統領に対し、今年中に一審判決が下されるかが注目される。

 7日午後2時、光州(クァンジュ)地裁201号刑事大法廷において刑事8単独チャン・ドンヒョク部長判事の審理で開かれた全元大統領の死者への名誉毀損容疑に対する裁判で、チョ神父とともにヘリコプター射撃を目撃したイ・グァンジュンさん(72)が、当時の目撃談を証言した。イさんは、チョ神父が1999年の国会光州真相調査特別委員会と1995年の検察調査でヘリ目撃の事実を証言した時も、攻撃を懸念して実名を明らかにしなかった信者だ。

 イさんは、5月21日に光州市東区(トング)の湖南洞聖堂の入り口でチョ・ビオ神父が切迫した様子で呼ぶので、入り口に行ったという。イさんは「不老洞の橋の上空で、前面が丸いヘリが光州川に向かって『タタタ、タタタ』という銃声と光をあげながら射撃していた」と証言した。イさんは『光州日報』とのインタビューで、「故チョ・ビオ神父が『ああ、だめだね。あいつら、ヘリから機銃射撃までしている」と憤慨し、道庁に向かって出ていった」と語った。

全斗煥元大統領//ハンギョレ新聞社

 イさんの証言は、チョ神父が1989年に国会光州真相調査特委の聴聞会で「5月21日午後1時30分から2時の間に不老橋の上空170メートル地点で社稷公園に向かって飛んでいるヘリを見た。地響きとともに火がぱっと上がった」という証言と一致する。今年5月13日に全元大統領の公判に証人として出廷したイ・グァンヨンさん(66)も「80年5月21日午後1時30分から2時30分の間に白雲洞(ペグンドン)付近でヘリコプターから撃たれて一人が倒れ、赤十字病院に運んだ」と証言している。

 今回の裁判の争点は、全元大統領が2017年4月に出版した回顧録の中で「聖職者という名に恥ずべきうそつき」と故チョ・ビオ神父を批判した行為が死者に対する名誉毀損に当たるかどうかだ。この日のイさんの証言は、チョ神父とともにヘリ射撃を目撃した人の供述ということで注目される。

 全元大統領側の弁護人であるチョン・ジュギョ弁護士は「5・18の期間中ヘリコプター射撃はなかった」として、全日ビルの現場検証とヘリコプターのパイロットに対する証人尋問を要求している。チョ・ビオ神父側の代理人キム・ジョンホ弁護士は「国立科学捜査研究院による全日ビルの弾痕鑑定の結果報告書と、このかんの目撃者供述をもとに、年内に一審判決を出してほしい」と述べた。

チョン・デハ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/area/honam/912301.html?_fr=st1韓国語原文入力: 2019-10-07 16:55
訳D.K

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